プロテインシェイクを選ぶ際には、製品に含まれる成分や価格面での配慮も重要な検討材料となります。添加物の種類や人工甘味料の有無、継続利用における経済的負担など、購入前に確認しておきたいポイントがあります。ここでは製品選びと利用における注意点について、添加物への配慮と経済性という2つの観点から詳しく見ていきます。

監修医師:
濱木 珠恵(ナビタスクリニック新宿)
北海道大学医学部を卒業後、国立国際医療センターにて研修。
虎の門病院、国立がんセンター中央病院で造血幹細胞移植の臨床研究に従事。都立府中病院、都立墨東病院での血液疾患診療を経て、2012年にナビタスクリニック東中野院長、2016年よりナビタスクリニック新宿院長に就任。
貧血外来や女性内科などで女性の健康をサポート。
【専門・資格・所属】
血液内科、貧血、女性内科、内科一般
日本血液学会 専門医
日本内科学会 認定医
製品選択と利用上の注意点
プロテインシェイクのデメリットには、製品選択や利用方法に関連するものもあります。添加物や人工甘味料への懸念、経済的負担とコストパフォーマンスなど、これらを理解し適切に対処することが重要です。
添加物や人工甘味料への懸念
市販のプロテインシェイクには、味を整えるために人工甘味料や香料、保存料などの添加物が含まれていることがあります。これらの成分に対して敏感な方や、できるだけ自然な食品を摂取したいと考える方にとっては、デメリットとなる可能性があります。
人工甘味料については、適切な量であれば安全性は確認されていますが、大量摂取により消化器症状を引き起こすことがあります。気になる方は、無添加や天然成分のみを使用した製品を選ぶことで、この懸念を軽減できます。ただし、無添加の製品は味や溶けやすさが劣る場合もあるため、自分の優先順位に応じて選択することが大切です。添加物の有無や種類は製品ごとに異なるため、パッケージの成分表示で自分の身体に合わない成分が含まれていないか、購入前にチェックする習慣をつけましょう。
経済的負担とコストパフォーマンス
プロテインシェイクを継続的に利用する場合、経済的な負担も考慮する必要があります。製品によって価格は大きく異なりますが、毎日摂取すると月に数千円から1万円程度の費用がかかることもあります。高品質な製品ほど価格が高くなる傾向があり、予算との兼ね合いで選択を迷うこともあるでしょう。
ただし、価格が高いからといって必ずしも自分に合っているとは限りません。成分表示を確認し、自分の目的や身体に合った製品を選ぶことが重要です。タンパク質含有量だけでなく、その他の成分やカロリー、添加物の有無なども総合的に判断する必要があります。また、大容量パックを購入することで単価を抑えられる場合もあります。
また、食事から十分なタンパク質を摂取できる環境にある場合、プロテインシェイクが必ずしも必要とは限りません。食事での摂取とのバランスを考え、本当に必要な場面で活用することで、コストパフォーマンスを高めることができます。
まとめ
プロテインシェイクは、適切に活用すれば健康維持やダイエットに役立つ有用なツールです。健康効果やメリットを理解し、デメリットや飲みすぎのリスクにも注意を払いながら、自分の目的や身体の状態に合わせて利用することが大切です。タンパク質の必要量は個人差が大きく、年齢や性別、活動量、健康状態によって異なります。不安な点がある場合や、基礎疾患をお持ちの方は、医師や管理栄養士などの専門家に相談したうえで取り入れることをおすすめします。バランスの取れた食事と適度な運動を基本としながら、プロテインシェイクを補助的に活用し、健やかな生活を目指していきましょう。
参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
国立健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」

