耳が聞こえにくい人は要注意? 「遅発性内リンパ水腫」の特徴を医師が解説

耳が聞こえにくい人は要注意? 「遅発性内リンパ水腫」の特徴を医師が解説

遅発性内リンパ水腫の前兆や初期症状について

遅発性内リンパ水腫の前兆は片耳もしくは両耳の感音難聴や全ろうです。
感音難聴や全ろうが発症してから、数年〜数十年後に反復性の回転性めまいが生じます。

めまいは前触れなく発症し、10分から数時間持続して、吐き気や嘔吐を伴うことが多いです。難聴や全ろうが生じた耳に、耳閉感(耳がつまる感覚)や耳鳴りなどの増悪が起こることもあります。

遅発性内リンパ水腫の検査・診断

遅発性内リンパ水腫の診断は日本めまい平衡医学会の診断基準に基づいておこなわれます。
特異的な臨床症状を認め、めまい発作に伴って難聴の状態が変動せず、第8脳神経以外の神経症状がない場合などで確定診断になります。
検査では必要な所見を確かめるために、純音聴力検査や平衡機能検査、神経学的検査、内リンパ水腫推定検査などがおこなわれます。

純音聴力検査

純音聴力検査は、ヘッドホンを装着して幅広い領域の音量と周波数の音を聞き、聞こえの程度を確かめる検査です。遅発性内リンパ水腫では、片耳もしくは両耳に高音域の音が聞き取りにくい感音難聴や、音が全く聞こえない全ろうを認めます。

平衡機能検査

平衡機能検査では温度刺激検査(カロリックテスト)をおこない、外耳(耳の入り口)へ温水もしくは冷水を注入することで内耳に刺激を与え、眼振の程度を確認します。
正常の耳では眼振が発生しますが、遅発性内リンパ水腫では難聴が生じている耳の前庭の機能が低下しているため、眼振が見られなくなります。

その他、めまいが出現しているときに水平性や回転性の眼振や、平衡障害による体のふらつきが見られれば、遅発性内リンパ水腫の可能性が高くなります。

神経学的検査

神経学的検査によって脳神経に関連する症状を検査し、第8脳神経に神経症状があるか確かめます。音叉を額や耳の後ろに当てて、音の聞こえ方に左右差があるか調べます。

内リンパ水腫推定検査

内耳リンパ水腫を推定するために、内耳造影MRI検査やフロセミドテストをおこないます。
内耳造影MRI検査は造影剤を静脈注射にて投与した後に耳周りの画像を撮影する検査で、内リンパの状態を詳しく確かめられます。

フロセミドテストは利尿剤を静脈注射した前後に、温度刺激検査をおこなう検査です。
内リンパ水腫がある側の耳は利尿剤を投与した後、内リンパの循環が改善されることにより、温度刺激検査によって前庭機能の改善が認められます。

配信元: Medical DOC

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