血圧測定で「下の血圧が100を超えたら」どうなる?医師がリスクや対処法を解説!

血圧測定で「下の血圧が100を超えたら」どうなる?医師がリスクや対処法を解説!

「下の血圧が100を超えたら」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「下の血圧が100を超えたら」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

血圧の下が100の場合、どのような症状が出てきますか?

大沼 善正 医師

下の血圧が100を超えただけで、すぐに症状を来すことはほとんどありません。ただし、
・頭痛がする
・ろれつが回らない
・手足の麻痺がある
・胸の痛みや息苦しさがある
・目が見えづらい
などがある場合には、高血圧緊急症といわれる状態に該当する可能性が高く、早期に医療機関を受診する必要があります。

血圧の上が基準値でも下が100の場合、高血圧なのでしょうか?

大沼 善正 医師

はい、その通りです。上の血圧・下の血圧のどちらか一方が高血圧の基準に当てはまっていれば、「高血圧」と診断されます。
ただし、1回だけの数値では判断せず、時間を空けて複数回測定し評価します。

血圧の下が100の場合、医療機関に受診を検討した方が良いでしょうか?

大沼 善正 医師

下の血圧が100であれば、症状がなくても早めに医療機関を受診しましょう。
厚生労働省の「標準的な健診・保健指導プログラム」でも、未治療の方で収縮期血圧が160mmHg以上、または拡張期血圧が100mmHg以上の場合には、すぐに医療機関を受診するように推奨されています。また、血圧の数値にかかわらず、突然の激しい頭痛、手足の麻痺、ろれつが回らない、胸痛や強い息苦しさ、急に目が見えにくいといった症状を伴う場合は、高血圧緊急症など危険な状態の可能性があります。こうした症状があるときは、迷わず救急外来を受診しましょう。

まとめ 血圧測定で下の血圧が100を超えたら循環器内科に受診!

高血圧は自覚症状がほとんどないことが多い一方で、放置すると動脈硬化が静かに進行して以下のような病気を起こす可能性があります。
・脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)
・冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)
・腎臓病
「血圧の薬は一度飲むとやめられないから、病院に行きたくない」という声もありますが、
・薬を開始するかどうか
・どのような治療を行うか
は、医師と相談しながら決めることができます。高血圧が続く場合や、症状(頭痛・めまい・ふらつき・胸痛など)がある場合には、重症になる前に、ためらわずに医療機関を受診することが大切です。

「血圧」の異常で考えられる病気

「血圧」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系の病気

心筋梗塞狭心症高血圧低血圧

肺動脈性高血圧

脳神経系の病気

脳卒中

腎臓系の病気

慢性腎臓病

高血圧は自覚症状がないため、そのままにされることが多い病気です。しかし心筋梗塞、脳卒中、慢性腎臓病などの病気となった場合には治療が大変となることがあります。早期発見・早期治療が大切です。健康診断で指摘されたり、自宅血圧が高かったりしたときには、医療機関を受診するようにしましょう。

「血圧」の異常で考えられる症状

「血圧」から医師が考えられる症状は6個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

心臓の鼓動を強く感じる

目がチカチカする

こめかみの血管が浮き出る

体が熱いが熱はない

ふらつく

立ちくらみ

高血圧があり、ふらつき、めまい、動悸などがある場合には、ためらわず医療機関を受診するようにしましょう。

参考文献

日本高血圧学会|高血圧治療ガイドライン 2019(JSH2019)

厚生労働省|高血圧

日本心臓財団|下の血圧だけが高い高血圧

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配信元: Medical DOC

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