突然の告白に理解が追い付かない
「ごめん。本当に、ごめんなさい……。実は、結婚した直後から、不倫をしていたんだ」
脳が情報の処理を拒否した。不倫?結婚当初から?その言葉と勝昭が、全く結びつかない。私は思わず、手を振り払って後ずさりした。
「え?……今、なんて言ったの?冗談…だよね?」
「冗談じゃない。本当。火遊びのつもりだった。でも、ズルズルと、2年近く……」
彼の言葉一つ一つが、私の大切にしてきた記憶をナイフで切り裂いていくようだった。私の頭の中は一瞬で真っ白になり、次に強烈な吐き気に襲われた。
「待って。結婚して、すぐ……?仕事で遅いって言ってた日とか、同期と出かけるって言ってた日とかが…そうだったってこと?」
今まで私たち夫婦の土台だと思っていた信頼が、音を立てて崩れていくのが分かった。律のかわいい寝顔が視界に入る。この子を抱いて、最高の幸せを感じていた数分前の自分が、まるで遠い過去の別人のように感じられた。
勝昭はただ、床に視線を落とし、小さく「うん……」とだけ答えた。
あとがき:最も信頼していた人からの裏切り
長年の付き合いで築いた「理想の夫婦」という土台が、一瞬で崩れ去る衝撃を描きました。勝昭の告白のタイミングが、千佳子が最も脆弱な状態にある生後1か月という点に、物語の残酷さがあります。
出産直後の疲労と、最愛の夫からの裏切り。そのダブルパンチは、読者に強烈な共感を呼び起こすでしょう。勝昭の涙は本当に心からの後悔なのか、それとも自己保身なのか。千佳子の感情が追いつかないほどの巨大な裏切りが、物語の幕開けです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

