粃糠性脱毛症の前兆や初期症状について
粃糠性脱毛症の初期では、通常と異なるフケが発生することが特徴です。
頭皮に乾燥した細かいフケが目立ち始め、通常よりも多量に発生します。
また、頭皮にわずかな乾燥感やかゆみを感じることがあります。
症状が進行するとかゆみがより顕著になり、頭皮に軽度の赤みが生じることもあります。
髪の毛自体にも変化が現れ始め、ツヤが失われたり、細くなったりする傾向があります。
髪の毛の全体的なボリュームも減少し始めます。
さらに症状が悪化すると、フケの量が増加して、頭皮のかゆみや赤みも強くなります。
髪の毛の抜け落ちる量も増加し、頭皮全体が薄くなっていきます。
頭皮にかさぶたができ、熱を感じることもあります。
粃糠性脱毛症は進行性の病気であるため、これらの症状に気づいたら早めに皮膚科への相談を検討することが重要です。
粃糠性脱毛症の検査・診断
粃糠性脱毛症の診断は主に視診と触診によっておこなわれます。
視診によりフケの量や性状、頭皮の状態、脱毛の程度を詳しく観察します。
乾燥したフケや頭皮の赤み、頭皮の詰まりによる脱毛が、診断の際には重要な指標となります。
必要に応じて、男性型脱毛症や頭部白癬、脂漏性脱毛症などの脱毛疾患と鑑別するための検査がおこなわれることもあります。
頭皮の一部を採取して顕微鏡で観察し、白癬菌の存在やマラセチア菌(毛穴にいる常在菌)の繁殖を確認する検査が含まれます。
また、血液検査によって肝機能や貧血、栄養状態などのマーカーを調べることもあります。
診断の過程では、患者の生活習慣や既往歴、家族歴なども聴取し、総合的に判断します。

