粃糠性脱毛症の治療
粃糠性脱毛症の治療は、主に頭皮の炎症を抑え、過剰なフケの発生を抑制することを目的におこなわれます。一般的な治療法として、ステロイド系の外用薬が用いられ、頭皮の炎症を効果的に抑え、かゆみや赤みの軽減が期待できます。
皮脂の分泌を抑制するビタミン剤も併用して、過剰な皮脂によるフケの発生を抑えることもあります。炎症に伴う強いかゆみがある場合は、抗ヒスタミン薬が処方されます。
殺菌系シャンプーを使用し、マラセチア菌などの増殖を抑えることもあります。
粃糠性脱毛症になりやすい人・予防の方法
乾癬や脂漏性皮膚炎などの頭皮の炎症性疾患がある人は粃糠性脱毛症になりやすいと言えるでしょう。また、ストレスを抱えやすい人や不規則な生活習慣を送っている人も、ホルモンバランスの乱れにより頭皮環境が悪化し、粃糠性脱毛症になる可能性が高まります。
予防方法としては、適切なヘアケアが重要です。
ミコナゾール硝酸塩などが配合されている低刺激のシャンプーを使用し、頭皮を優しく洗うことを心がけましょう。
また、バランスの取れた食事を心がけ、髪の毛や頭皮に必要な栄養源となるタンパク質やビタミン、ミネラルを十分に摂取することが大切です。
粃糠性脱毛症に限らず、十分な睡眠時間の確保やストレス管理、適度な運動などは全身の健康状態を整えるうえで非常に重要です。
定期的に頭皮の状態をチェックし、異常を感じた場合は早めに専門医に相談するようにしましょう。
関連する病気
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参考文献
国際抗老化再生医療学会雑誌臨床発毛医学の現状と展望 2018
一般社団法人日本形成外科学会禿髪(禿頭・脱毛(斑))
日本医真菌学会雑誌フケ症に対する0.75%硝酸ミコナゾール配合シャンプーの有用性の検討ーシャンプー基材を対象とした二重盲検比較試験ー
徳島県医師会フケ症
医療法人財団順和会山王病院脱毛症

