メンケス病の前兆や初期症状について
メンケス病の初期症状は、新生児期に見られる「kinky hair」と呼ばれる特徴的な髪質です。頭髪が細く縮れ、色が薄い赤茶色で、毛量が少ない状態を示します。メンケス病の重要な診断指標となるため、早期に気づかれることが多いです。
生後2〜3ヶ月頃になると、発達の遅れやけいれんなどの神経症状が現れ始めます。
全身の筋力低下や皮膚・関節の過伸展、膀胱憩室(ぼうこうけいしつ)、骨粗鬆症、骨折、下痢、低体温なども見られます。
これらの症状や知的障害、発達障害は年齢とともに進行していきます。
メンケス病の患者は肺炎や尿路感染を繰り返す傾向があり、これらの合併症が重篤化することがあります。
特に感染症や呼吸障害、膀胱憩室の破裂によって幼児期に命を落とすケースも多く、早期発見と適切な治療が求められます。
メンケス病は進行性の疾患であるため、初期症状に気づいたときには速やかに医療機関に受診することが重要です。
メンケス病の検査・診断
メンケス病の診断は、血液を使用した遺伝子検査や、採取した皮膚に対する培養検査によっておこないます。
銅濃度の高値もしくはATP7A遺伝子の変異が認められた場合は、メンケス病の確定診断になります。その他、血液検査や尿検査、画像検査などによって臨床症状を調べます。
血液検査
血液検査では銅やセルロプラスミン、乳酸、ピルビン酸などの値について確認します。
メンケス病では、基準値より銅やセルロプラスミンの値が低下し、乳酸やピルビン酸の値が上昇する特徴があります。
尿検査
尿検査では、N-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)の測定がおこなわれます。
NAGは腎臓の近位尿細管(尿の排出機能などを担う器官)に多く存在する酵素であり、尿中のNAG活性が増加することで、尿の排泄機能の障害が示唆されます。
画像検査
画像検査では、MRA検査(磁気共鳴血管造影)と、MRI検査(磁気共鳴画像法)が使用されます。脳のMRA検査とMRI検査により、脳血管の蛇行や脳萎縮、硬膜下血腫の有無を確認します。また、CT検査を使用して骨粗鬆症や膀胱憩室の有無も調べます。

