暗い場所で見えにくい原因は「網膜色素変性」? 夜盲から始まる症状を医師が解説

暗い場所で見えにくい原因は「網膜色素変性」? 夜盲から始まる症状を医師が解説

網膜色素変性の前兆や初期症状について

網膜色素変性の一般的な初期症状は、暗い場所で物が見えにくくなる「夜盲(やもう)」です。夜盲は、生活環境によっては夜盲に気づきにくいこともあり、視野が狭くなっていること(視野狭窄)に最初に気づくこともあります。

これらの症状が初期にみられることが多いのは、通常、網膜色素変性では、暗い場所での物の見え方や視野の広さに関係する杆体(かんたい)細胞から障害されることが多いためです。人や物にぶつかりやすくなる、物が見えたり消えたりする、車の運転に支障がでるなどがきっかけで気づくことがあります。進行した網膜色素変性では、周囲の視野が失われて中心部のみが見えることもしばしばあります。

さらに網膜色素変性が進行すると、錐体(すいたい)細胞も障害され、視力の低下や色の見え方が通常とは異なって見える色覚異常を自覚するようになります。視力障害のあらわれ方はさまざまで、コントラストの低い印刷物や罫線が読みづらくなることや、目のかすみ、物の見え方が一部欠ける、歪んで見えるなどの症状があります。また、通常の生活環境で眩しさを感じたり(羞明)、全体が白っぽく感じられたりすることもあります。これらの症状は、両方の眼に生じることが一般的です。

網膜色素変性は進行性の疾患で、一般的に数年から数十年かけて、ゆるやかに症状が進行します。しかし、進行速度には個人差があり、症状の種類や程度もさまざまです。

夜盲や視野狭窄、視力低下、色覚異常などの症状があらわれた場合は、早めに眼科を受診することをおすすめします。

網膜色素変性の検査・診断

網膜色素変性の診断には、眼底検査、視野検査、網膜電図(ERG)、眼底自発蛍光(FAF)、光干渉断層計(OCT)などの検査が行われます。

眼底検査は、網膜や視神経の状態を調べる検査です。網膜色素変性に特徴的な色素沈着などが確認できれば、網膜色素変性と診断されます。視野検査は物が見える範囲を調べる検査で、網膜色素変性の進行状況を確認します。

このほか、網膜色素上皮の変化を調べる「眼底自発蛍光」や、網膜の断層を撮影することで視細胞や網膜色素上皮の状態を確認する「光干渉断層計」などがあり、網膜色素変性の症状や進行を把握するために重要な検査です。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。