義父が他界…予期せぬ展開に
それから2年ほど過ぎたころです。義父に病気が見つかり、あっという間に亡くなってしまいました。お墓の話が宙に浮いたままだったことが気がかりで、葬儀の準備の際、私と義母でお寺の住職に確認してみました。
すると、義父の入るお墓以外の区画については「契約されていないようです」と言われたのです。どうやら以前、義父が返還の相談をしていたらしく、住職は返還済みだと認識しているようでした。
真相は定かではありませんが、ここで下手に追求して使用権が残っていることになっても困ります。義母と顔を見合わせ「それなら、そういうことにしておこう」と、あえて深掘りしないことにしました。
その場にいなかった夫にも住職の話を伝えると、「親父の勘違いだったのかもね」と、拍子抜けした様子でした。義父が亡くなってからもうすぐ3年が経ちますが、その間に住職と何度も会っているものの、お墓の話が再び出たことは一度もありません。やはり、あの区画の話はなかったことになっているようです。
突然のお墓の話には驚かされましたが、今思えば、家族を早くに亡くしてきた義父だからこそ、人一倍「お墓」という家族のつながりを大切にしたかったのかもしれません。近くにお墓を構えることはできませんでしたが、これからも折に触れて、義父のお墓に会いに行きたいと思っています。
著者:南野ろく/40代女性・主婦。2016年生まれの娘と2018年生まれの息子の母。出産を機に退職し、子どもと自分の体調不良や義実家の手伝いなども重なり専業主婦に。現在は夫の転勤で海外に暮らし、慣れない土地で子育て中。趣味は音楽鑑賞やハンドメイド。大のディズニー好き。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
※AI生成画像を使用しています

