口の中に何度も水ぶくれができたり、口内炎がなかなか治らなかったりと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。それは「粘液嚢胞」の可能性が高いです。
つぶれることで自然と小さくなっていきますが再発しやすく、なかなか治りません。子どもに多い症例ですが、大人でも発症します。
今回は粘液嚢胞の予防方法を解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」とは?放置するリスク・原因・治療法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
粘液嚢胞の予防方法と放置するリスク

粘液嚢胞を予防するにはどうしたら良いのでしょうか?
下唇を噛む癖がある方や歯並びが悪い方は、嚢胞を摘出してもまたできる可能性がありますので注意しましょう。
硬い歯ブラシは使わない
硬い物を食べるときは注意する
これら2つのことに気を付けることでも予防することができます。
放置するリスクや市販の薬を使って様子をみる危険性を教えてください。
粘液嚢胞は良性疾患なので、悪性腫瘍などに変化する心配はありません。しかし自然治癒することがなく再発の可能性があります。日常生活に支障をきたすようなら、歯科医院などで摘出するための手術を受けましょう。
口内炎はビタミン剤を服用したり、塗り薬を塗ったりすることで治すことができます。しかし口内炎と似ていますが、原因が異なるため粘液嚢胞には効果がありません。小唾液腺の排泄管が詰まることで発症するため、ビタミン剤を服用したり塗り薬を塗ったりしても治らないのです。
最後に、読者へメッセージがあればお願いします。
口内炎と似ていますが、粘液嚢胞は再発を繰り返すという特徴があります。薬を使っても改善しない、何度も繰り返すなどの場合は粘液嚢胞の可能性が高いと考えていいでしょう。
基本的には治す方法として摘出するしかありません。しかし急を要するものではないので、日常生活に支障がないのなら放置しても問題はありません。
編集部まとめ

口の中に何度もできものができると、何かしらの病気ではないかと不安になることもあります。しかし粘液嚢胞はそこまで深刻になる必要はありません。
ただ自然治癒はしないので、日常生活に不便を感じる方や気になる方はお近くの歯科医院に相談してみましょう。
摘出するための手術は外科手術になるため、口腔外科のある歯科医院がおすすめです。粘膜が傷つくことが一番の原因なので、粘膜を傷つけないように普段から気を付けることも大事です。
参考文献
口内炎や水ぶくれ「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」の可能性があります。|多賀城駅北口歯科
口の中の「透明なできもの」の正体。痛い・痛くないのは?潰すのはNG!【粘液嚢胞・ヘルペス】|Medicalook
粘液嚢胞|ふかさわ歯科クリニック篠崎

