5.お土産を持ってきてくれる
愛猫が別の部屋からわざわざおもちゃをお土産に持ってくることがあります。小さな体で一生懸命持ってくる姿は妙に健気に見えることから、何か特別に気遣われているように感じるかもしれません。
猫の行動学的には、親猫が離乳した子猫の自立に向けて、わざと弱った獲物を持ち帰り、まだ狩りのできない個体に「とどめを刺す」練習をさせるという教育的な行動だといわれています。
人間的な気遣いとは少し違っていますが、食べていく技術を共有しようとする行動からは大事な相手だからこそするという点が共通しているのです。
まとめ
愛猫の一歩後ろに下がったようなその姿に、愛おしさを感じることもありますが、猫の行動は、人間とまったく同じ解釈をするとは限りません。
たとえ、愛猫がお気に入りのおもちゃを持ってきてくれたとしても、無償の愛のプレゼントではなく、「これを獲物だと思ってやっつけなさい」という親心からのプレゼントなのです。
猫の行動には、その子自身の性格や育ってきた環境など、さまざまな要素が影響しています。そのため、私たち飼い主が受け取る意味とは異なることもあります。ただ、お互いの信頼関係の中で見られる行動である点を考えると、気遣いや遠慮にも通じるような効果を持っているのかもしれませんね。

