女性に比べると着用アイテム数が圧倒に少なく、スタイリングも限られる。それなのにおしゃれな男性って、よっぽどのテクニックをお持ちだと思うんです。そこでメンズのファッション関係者にスナップを敢行して、その秘密を探ってみることにしました。
今回教えていただくのは、エシカル・シューズデザイナー勝川永一さん。「防寒」をお題に、サイズ感や色でフレンチシックを表現した着こなしを披露していただきました。女性も参考になることまちがいなしなので、マジで要チェックです!!
さりげなく主張する、アニエスべーのブローチも素敵♡
勝川さんのフレンチシックは国や年代をまたいだミックス感がキモ!
フレンチシックのスタンスが好きという勝川さんがアウターに選んだのは、ジョルジオ アルマーニのヴィンテージコート。「このコートは、上質なカシミヤ製なのでとにかく暖かいんです。カラダをすっぽり包み込みロング丈なのも気に入っていて、寒い日はつい手に取ってしまいますね。ディテールなどに時代を感じたので少しカスタムしましたが、ゆったりとしたシルエットは今の気分にもマッチします」
見え方だけじゃないミックス感がフレンチシックの真髄だと語る勝川さん。「世代も国などもミックスしているのにフレンチシックなスタイルに仕上がる。それってすごいことだし、そういうところも私がフレンチシックに魅せられている理由だと思います。今回もイタリア・スコットランド・日本・イギリスといったさまざまな国のブランドをミックスしているのに、最終的にフレンチシックに見えている。それはゆったりとしたサイズ感や黒×赤のカラーリング、ギンガムチェックを取り入れていることなどが影響しているのかもしれません。いずれにせよ防寒とフレンチシックを追求すると、この着こなしになったんです」
インナーにトレンドの赤を効かせていたり、リラックス感あるゆったりとシルエットに仕上げていたり。フレンチシックをベースにしながら、絶妙に"今"を取り入れているのもじつにお上手。赤と黒を組み合わせるとここまで洒落て、モダンな雰囲気を演出できることも発見でした!
日本では坂本龍一さんが愛用したいたことでも知られる、ジャック デュランのメガネで個性を味つけ
足元はレザーシューズで大人っぽくまとめているのも◎
ジョルジオ アルマーニのコート、マルセル ラサンスのニット、ニートのパンツ、ジャック デュランのメガネ、ユナイテッドアローズ グリーンレーベル別注のジョンストンズのストール、グレンソンのシューズは勝川さんの私物
Profile
かつかわ えいいち/ H.KATSUKAWAデザイナー
紳士靴の聖地である英国ノーザンプトンで靴づくりを学び、帰国後の2007年より自身のシューズブランド、H.KATSUKAWAをスタート。また、エシカルで持続可能な社会への取り組みとして、20210年に靴修理店「The Shoe of Life」を東京・目黒区にオープン。2024年には国際認証B Corpを、国内で初めて靴ブランド・靴修理店として取得。ファッション衣料品としての皮革や靴のエシカルで持続可能なあり方を構築するべく、現在も多方面で精力的に活動中。
text:KYOKO CHIKAMA

