香さんは、夫・悠馬さんが決めたルールに従いながら日々を過ごしていました。ルールを破れば「罰ゲーム」が課されるという理不尽な生活。しかしある日、悠馬さんから暴力を受けたことで、香さんはついに「罰ゲームの日々」から抜け出す決意を固めます。
離婚がなかなか進まず、焦りを感じていた香さん。家庭裁判所に離婚調停を申し立てましたが、悠馬さんは欠席が続き、離婚調停は不成立となりました。
離婚訴訟へと発展しましたが、口頭弁論の日になっても悠馬さんは現れません。香さん側の主張や証拠は期日前に全て提出しているということもあり、香さん側の主張をもとに審理が進むように。
その結果、悠馬さんは香さんに慰謝料300万円の支払いをすること、そして離婚が認められる判決が出ました。判決謄本を受け取った香さんは役所へ提出し、離婚手続きが完了となるのでした。
非常識な言動で離婚を認めない夫












裁判所から離婚成立と慰謝料の支払いが書かれた判決書が届いた悠馬さん。家庭裁判所に電話をして「俺は認めてないぞ!」と抗議しますが、裁判所の職員から判決はすでに確定していること、そして不服の場合は期間内に控訴ができることを伝えます。それでもなお、悠馬さんは無効だろうと言います。裁判所の職員から、今後のやり取りは担当弁護士に直接お問い合わせくださいと言われ、香さんの担当弁護士に会いに行きました。
法律事務所の窓口で、香さんの担当弁護士を出せと訴える悠馬さん。文句を言いますが、弁護士は冷静に対応します。調停も裁判も話し合いの場であり、出席すれば意見を述べることができた……その機会を放棄したのは悠馬さんだという弁護士の言葉に、怒りを見せます。
控訴は2週間以内という期限があることを聞いた悠馬さんは、事務所から出ようとします。香さんの弁護士は、相談料の支払いを悠馬さんに促しました。事務所から出た悠馬さんは逃げられると思うなよ……と考えながら、どこかに電話するのでした。
調停も裁判も、自分の意見を主張できる正式な機会となります。沈黙や欠席は意見の主張を放棄したと扱われることもあります。香さんは不安や焦りを抱えながらも、弁護士と一緒に順を追って手続きを進めました。法的な部分でわからないところは専門家に相談をするなどして、一緒に感情と状況を整理すると良いでしょう。自分にとって最善となる結果に少しでも近づけるよう、ひとりで動くのではなく周りと相談しながら行動を起こせるようにしていきたいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター はたけ

