
乃木坂46の奥田いろはが12月17日に都内で行われたミュージカル「レイディ・ベス」の製作発表記者会見に、小南満佑子、有澤樟太郎、手島章斗、丸山礼、有沙瞳、内海啓貴、松島勇之介、演出・訳詞担当の小池修一郎(宝塚歌劇団)と共に登壇した。
■Wキャスト4組が劇中歌の歌唱を披露
本作は、「エリザベート」「モーツァルト!」を手がけたミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)、小池のゴールデントリオが、エリザベス1世の波乱の人生を描いた歴史ロマン大作ミュージカル。2014年に帝国劇場で世界初演を迎え、2022年にはスイスでも上演。そして2026年2月、8年ぶりに再演が決定した。
「ロミオ&ジュリエット」「1789 -バスティーユの恋人たち-」でミュージカル経験のある奥田は今回、後にエリザベス1世になる主人公のレイディ・ベスを小南とのWキャストで演じる。
製作発表記者会見は、歌唱披露からスタート。スペイン王子でメアリーの夫フェリペ役の内海と松島(Wキャスト)による「COOL HEAD」、イングランド女王でベスの異母姉メアリー・チューダー役の丸山と有沙(Wキャスト)による「悪魔と踊らないで」、吟遊詩人ロビン・ブレイク役の有澤と手島(Wキャスト)による「俺は流れ者」、レイディ・ベス役の奥田と小南による「秘めた思い」の4曲がメドレーで披露された。

■奥田いろは「素敵な作品に携わることができてとっても光栄です」
奥田は「私はこの作品が初めての座長で、初めてのタイトルロールを務めさせていただくことになったんですけど、私自身も物語のベスと一緒にたくさん成長していけたらと思っています」とあいさつし、「こんなに素敵な作品に携わることができてとっても光栄ですし、皆様にお届けできる日がとても楽しみなので、精一杯頑張ります」と意気込みを伝えた。
同じくベス役の小南は「私もいろはちゃんと同じように、グランドミュージカルの初主演、初座長ということで、この日を迎えるのが本当に緊張して、さっきまでど根性ガエルくらい心臓がドキドキしていたんですけど、こうやって皆さんの前にお披露目することができてすごく嬉しいです」と今の心境を伝え「私個人としては、初演をお作りになられたスタッフの皆様だったり、先輩方がお作りになった2014年バージョンの『レイディ・ベス』から引き継ぐ形で、再演メンバーとして出演させていただけて喜びと感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝の気持ちを語った。


■小南「調べていくうちに『この人の人生を生きたい』と強く願うように」
質疑応答で、「キャストに決まった時の率直な気持ちは?」と質問されると、奥田は「オーディションの話をいただいた時から『え?私ですか? 受けていいんですか!』って驚きました。でも、覚悟を決めて、お歌を練習して受けて、いざ合格の発表が来た時は、嬉しいということよりも、プレッシャーだったり、『私に務まるのかな?』という不安のほうが大きかったです」と答えた。
主演ということについては「座長とかタイトルロールも初めてだったのですごくびっくりしたんですけど、私が見えないところで、私を信じて選んでくださった方がいらっしゃるはずだから、その方々にまず誠実に頑張りたいなと思いました。あと、小池先生とは3度目で、いつも演出がとっても美しいので信頼をおいていますので、『先生について行くぞ!』って気持ちです」と笑顔を見せた。
同じ質問に対して小南は「お話をいただいた時、レイディ・ベス、エリザベス女王という人を知ろうと思って、いろんな書籍を読んだり、映画を見たり、いろいろ勉強できるだけ勉強させていただきました。すごく波瀾万丈な人生を送られていて、『務まるだろうか?』という不安もございましたら、調べていくうちに『この人の人生を生きたい』と強く願うようになりました」と答えた。
そして「私、デビューしてから10年目なんですけど、いろんな作品を通して今まで支えていただいたスタッフの方や、先輩方に導いていただいて今のお役をいただいたんだという感謝の気持ちしかないので、ご縁をつないでくださった小池先生にも本当に感謝しています。少しでもお客様に恩返しすることができたらいいなという気持ちで務めさせていただきます」と力強く語った。

■奥田「共に頑張りましょう!」と小南に呼びかける
Wキャストを務める奥田と小南。お互いの印象を聞かれると、奥田は「これからどんどん知っていく段階なんですけど、もうすでに頼りにさせていただいているというか、すごくしっかりされているイメージがあるので、たくさん隣で学ばせていただこうっていう今は気持ちです」と答えた。
小南は「私はデビューが18歳だったんですけど、その時はアンサンブルキャストとしてデビューしました。メインキャストを務めさせていただいたのが19歳とか20歳とかで、ちょうど今のいろはちゃんくらいの年齢だったので感慨深いです」と伝え、「まだお稽古は数日しかご一緒してないんですけど、すごくかわいらしい印象から打って変わって、すごくしっかり者っていうイメージを受けました。そんなに私はしっかり者ではございませんので(笑)」と奥田に語りかけると、奥田は「共に頑張りましょう!」と返し、お互いに「よろしくお願いします!」と声を掛け合った。
ミュージカル「レイディ・ベス」は、2026年2月9日(月)から3月27日(金)まで東京・日生劇場で上演。他に、4月4日(土)から13日(月)まで福岡・博多座、5月3日(日)から13日(日)まで愛知・御園座にて上演が予定されている。
◆取材・文=田中隆信


