実はデメリットも…? 塾講師ママが明かす、中学受験「お試し受験」の意外な落とし穴

合格で自信と安心を

安全圏の学校であれば、合格を得る可能性は高いと思います。

進学するつもりはほとんどないとしても、合格を手にしたというのは大きな自信と安心につながりますよね。

第一志望校までのラストスパートにも身が入るのではないでしょうか。

たとえ第一志望校の結果が振るわなくとも、公立中学校と試し受験で合格した学校のふたつから進学先を選べるというのは、保護者にとっても安心材料になると思います。

試し受験のデメリット

シミュレーションができることは大きなメリットですが、試し受験にもデメリットはあります。

貴重な時間を削られるというデメリット

試しとはいえ入試に挑むのであれば、準備は必要で、一度くらいは過去問に手をつけておきたいもの。

さらに入試は体力的にも精神的にも疲れるため、当日の午後もいつも通りの勉強をするというのは難しいでしょう。

第一志望校の受験まで1カ月を切っている状態で、優先度の高い志望校対策を後回しにして試し受験に時間を割くことは、時間的なデメリットと考えられます。

健康面のリスク

入試には人が集まるため、寒さによる風邪だけでなく感染症のリスクも考えられます。

入試の時期は真冬でインフルエンザが猛威を振るう時期。

人が集まり、防寒で換気が難しいとなれば感染症のリスクも低くはないでしょう。

感染症予防のため、1月以降は塾へ行かない選択をする子も過去に何人かいました。

試験でもらったかは定かではないものの、実際に第一志望校の入試直前でインフルエンザに罹患してしまった子もいました。

健康面でリスクを抱えないために、試し受験はしないという考え方もわかりますね。

試し受験をする場合は、日ごろの手洗いうがいの徹底、たっぷりの睡眠と栄養に加えて、気温に対応する服装やマスクなど、できる限りの対策をして送り出しましょう。

合格は確実ではない

都内が志望校の子が試し受験として受ける学校でも、当然ながらそこを第一志望とする子もいます。

近年では難関校以外の人気も高まっているため、安全圏の学校を試し受験に設定したとしても、油断はできません。

本番の雰囲気に飲まれて実力が発揮できない可能性もあります。

試し受験で合格を得るというのは確実ではないため、不合格にショックを受けて自信喪失してしまう可能性もゼロではないのです。

受験の厳しさを経験したとポジティブに受け取れれば良いのですが、繊細な子には心構えとして、「受験に絶対はない」と言っておくと良いかもしれません。

「当然合格するはず」という雰囲気で受験するのではなく、緊張感をもって試し受験に臨めるようにしたいですね。

子どもにプラスがあるなら試し受験を組み込んでみよう

行くつもりがない学校を試しで受験するのは抵抗があるという人もいるかもしれませんが、1月入試を行う学校は、試し受験の受験生がいるということもわかっていて、辞退者が出ることを前提に合格最低点を設定します。

実際に埼玉の中学校の説明会へ行ったとき、「我が校は試しで受けられる方も多いので」と試し受験者がいる前提での話も出ました。

子どもの受験にプラスとなるなら、試し受験はためらわなくて大丈夫です。

試し受験にはメリットもデメリットもあります。

メリットとデメリットを比べて、お子さんに合った受験スケジュールを組んでみてくださいね。

中学受験ナビの連載『塾のトリセツ』の記事を、マイナビ子育て編集部が再編集のうえで掲載しています。元の記事はコチラ

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天海ハルカ天海ハルカ大手進学塾で国語講師を務め、主に5,6年生を担当。偏差値20台の勉強しない子供から、御三家に合格するレベルの子供まで幅広いレベルを受け持つ。モットーは「無理なく楽しく効率的に」。著書に『中学受験国語・成績を上げる思考力の磨き方-情報を整理し理解して伝える力』(エール出版社)。

中学受験を応援する個人サイトを運営しながら教育系webライターとして教育、子育てサイトでも活動。プライベートでは、わが子の中学受験をサポート中。

中学受験アシストブック https://assist-book.com→記事一覧へ
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