清拭の正しい手順と各部位のケア方法
清拭はただ拭くだけでなく、順序・力加減・観察を意識して行うことが大切です。ここでは基本の流れと、各部位ごとの拭き方のコツ、注意点も含めて解説します。
清拭を行う際の基本的な手順を教えてください
まずは、清拭を行う前に声をかけて了承を得ましょう。それから体位を安定させ、拭かない部位をバスタオルで覆って身体が冷えないように配慮します。タオルやお湯は手の届く場所に準備しておき、適温に調整しておきましょう。拭くときは、拭いた部分はすぐに乾いたタオルで拭き取り、最後に保湿剤や着替えで体温低下を防ぎます。
身体を拭く順番やコツはありますか?
清拭は、きれいな部位から汚れやすい部位へ進めるのが基本です。一般的な順番は「お顔 → 手・腕 → 胸・お腹 → 脚 → 背中・お尻 → 陰部」です。手足は先端から身体の中心に向けて拭くと、血行促進にもつながります。タオルは常に清潔な面を使い、同じ部分で繰り返し拭かないようにしましょう。
お顔や胸、背中、陰部など各部位の拭き方のポイントを教えてください
お顔は目元を優しく拭き、耳の後ろや首のしわも忘れないようにしましょう。胸やお腹は円を描くように拭いてください。女性の場合は胸の下も丁寧に優しく拭くようにしましょう。背中やお尻は身体を横向きにし、骨に沿って優しく拭きます。脚は足先から太ももへ向け、陰部は前から後ろへ一定方向に拭くのが基本です。拭き終えたら乾いたタオルで水分を取ります。
清拭中に気をつけるべき点はありますか?
身体が冷えないように、拭かない部位はバスタオルで覆っておき、作業時間は10分前後を目安にしましょう。力を入れすぎず優しい動きで拭くのが原則です。拭いている最中は顔色・表情・呼吸などを観察し、異変があれば中断できるよう注意します。
衛生管理で特に注意すべきことを教えてください
タオルは部位ごとに使いわけ、拭く面はこまめに交換します。石けんや清拭料を使った場合は洗い残しがないように優しく丁寧に拭き取り、最後に拭き取り・乾拭きを徹底します。介護者自身の手指衛生も怠らず、使い捨て手袋や手洗い・消毒を組み合わせて交差汚染を防ぎましょう。皮膚の赤み・はれ・ひび割れなどを毎回チェックし、異常があれば専門家に相談することも大切です。
編集部まとめ
清拭は、入浴できないときに体を清潔に保つための大切なケアです。正しい準備と順序を守ることで、利用者の快適さと安全を両立できます。優しく丁寧に拭くことで皮膚の異常にも気付きやすく、健康管理にも役立ちます。清拭の目的は清潔を保つことだけでなく、心地よさを届けることでもあります。一人ひとりの体調に合わせ、安心できるケアを心がけましょう。
参考文献
看護師にとっての清拭の意味
看護における清拭の考察
ディスポーザブルタオルを用いた部分清拭が高齢者の皮膚に与える影響

