粘液嚢腫の治療
粘液嚢腫の治療方法は症状の程度によって異なりますが、大きく分けて4つの方法があります。
まず、軽い症状の場合時間とともに自然に治ることもあるため、そのまま様子を見る方法があります。ただし、自分でつぶしたり針を刺したりするのは、感染のリスクがあるため避けてください。
次に、病院で行う治療として、細い針を使って中の液体を抜く方法があります。
他には、レーザーや液体窒素で除去する治療法が検討されることもあります。
症状が重い場合や、指や足の先などの動きに影響が出る所にできた粘液嚢腫は、手術で摘出するケースがあります。嚢腫が再発する可能性があるため、術後のケアや定期的なフォローが必要です。
症状の程度や場所、患者の希望などを考慮して、最も適した治療法を選択します。特に嚢腫が大きくなったり、日常生活に支障が出たりする場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。
粘液嚢腫になりやすい人・予防の方法
粘液嚢腫は、中高年の女性、特に40歳以上の女性に多く見られます。また、関節の摩擦で起こりやすいため、手作業が多い職業の人や手や足に負担のかかる人がなりやすいと言えます。
予防法としては、作業時には手袋や適切な靴を着用し、手や足を保護することが重要です。仕事で手や足を酷使しないように、適度な休息も意識しましょう。
異常を感じたら、放置せず医師の診察を受けることが大切です。早期の診断と適切な対応で症状の悪化を防ぎやすくなります。また、手や指を過度に使い過ぎないことは、症状の進行を抑えることにつながります。
関連する病気
変形性関節症(へバーデン結節)
爪の変形
関節炎
参考文献
公益社団法人日本整形外科学会「へバーデン結節」
公益社団法人日本整形外科学会「ガングリオン」
日本創傷外科学会手指粘液嚢腫から感染した化膿性関節炎に対して持続洗浄療法を行った1例
アメリカ整骨皮膚科大学デジタル粘液嚢胞
皮膚科学会皮膚科Q&A 爪の病気
京都大学形成外科へバーデン結節治療
フィジオペア滑膜と滑液
日本整形外科学会軟部腫瘍(四肢や躯幹に発生した“はれもの”“できもの”)

