「類乾癬」の初期症状をご存じですか? 全身に広がる淡い紅斑の見分け方を医師に聞く

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類乾癬の治療

類乾癬の治療にはステロイドの軟膏やナローバンドUVB療法やエキシマ治療というという光線療法を用います。ステロイド軟膏を使用しても効果がないケースに対して、ナローバンドUVB療法が有効です。

以前は類乾癬に対する光線療法としてPUVA療法が用いられてきました。PUVA療法は紫外線A波とソラレンという薬剤を皮疹に当てることで皮膚状態の改善を促す治療法です。しかし紫外線A波は皮膚に蓄積し少しずつダメージを与え、長期使用により皮膚がんのリスクを高める可能性があります。

対してナローバンドUVB療法では紫外線B波を利用します。紫外線B波はA波と比較して皮膚への蓄積ダメージが小さいため、小児にも使用可能な治療法です。また、ソラレンの使用も必要なく、照射時間が少ないメリットもあり、発がん性も低く安全性も高いとされています。
とはいえ皮疹に対しての治療成績ではPUVA療法とナローバンドUVB療法で大きな差はありません。

また、どちらの治療法でも再発のリスクはあるため、経過観察は重要です。

類乾癬になりやすい人・予防の方法

類乾癬を発症する原因は判明していないため、予防方法は確立されていません。しかし、過去の統計より局面状類乾癬は壮年〜老年の男性に、苔癬状粃糠疹は若年層の男性に好発しやすいと報告されています。

予防方法は確立されていませんが、大局面型局面状類乾癬は菌状息肉症に至るケースがあるため、5cm以上の類乾癬がみられる場合には定期的な検査が必要です。

また、光線療法後の皮疹再発にも注意しなければいけません。類乾癬は光線療法後に数ヶ月〜6ヶ月程度で再発するといわれています。そのため、定期的な光線療法が必要です。


関連する病気

乾癬

局面状類乾癬

苔癬状粃糠疹

菌状息肉症

参考文献

清水宏 新しい皮膚科学第3版 中山書店 2018

三井 純雪 et al 聖路加国際病院における10例の斑状類乾癬, 皮膚T細胞リンパ腫に対するNarrow-band UVBを用いた治療経験 Skin Cancer 23巻2号 2008年

配信元: Medical DOC

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