粉瘤のにおいは、患者さんの生活の質に影響を与えることがあります。根本的な解決には手術が必要ですが、それまでの間の対処法や注意点を知っておくことも重要です。日常生活でできる清潔の保持や衣服の選択、そして根治的な治療の重要性について理解することで、においに悩まされる期間を最小限に抑えることができます。

監修医師:
本木 智輝(医師)
新潟大学卒業
日本医科大学皮膚科助教
粉瘤のにおいへの対処法
粉瘤のにおいは、患者さんの生活の質に影響を与えることがあります。根本的な解決には手術が必要ですが、それまでの間の対処法や注意点を知っておくことも重要です。
日常生活でできる対処
粉瘤のにおいに対して日常生活でできる対処としては、まず患部を清潔に保つことが基本となります。毎日の入浴時に、粉瘤のある部位を優しく洗浄することで、表面に付着した内容物や皮脂を取り除くことができます。ただし、強くこすったり、刺激の強い石鹸を使用したりすることは避けるべきでしょう。
粉瘤の部位によっては、通気性の良い衣服を選ぶことも有効です。密閉された環境では、汗や皮脂によってにおいが強くなりやすいため、綿などの天然素材の衣類を選び、こまめに着替えることが推奨されます。
市販の消臭スプレーや制汗剤は、一時的なにおいの軽減には役立つかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。また、粉瘤の開口部に直接吹きかけることは、刺激となり炎症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
においを完全になくすための治療
粉瘤のにおいを根本的になくすためには、袋ごと摘出する手術が唯一の確実な方法です。手術によって内容物の供給源である袋を取り除くことで、においの発生そのものがなくなります。
においが強い粉瘤は、内容物が多量に蓄積していることを示しており、放置すればさらに大きくなる可能性があります。また、においが気になることで社会生活に支障をきたしている場合には、早めの治療が推奨されるでしょう。
手術を受けることに不安がある方もいらっしゃるかもしれませんが、粉瘤の摘出は比較的一般的な小手術であり、多くの場合、日帰りで安全に行うことができます。においの問題で悩んでいる場合には、皮膚科や形成外科を受診し、医師と相談することが第一歩となるでしょう。
まとめ
粉瘤は誰にでも生じる可能性がある良性の皮膚腫瘍ですが、放置すると徐々に大きくなり、炎症やにおいなどの問題を引き起こすことがあります。できやすい人の特徴を理解し、早期に発見することで、小さいうちに治療を受けることが可能となります。手術費用は保険適用で数千円〜1万円台が一般的であり、治療方法も複数の選択肢があります。においや美容面での悩みも含め、気になる症状があれば皮膚科や形成外科を受診し、専門医と相談しながら適切な治療を受けることをおすすめします。
参考文献
公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 粉瘤(アテローム)」
慶應義塾大学病院医療・健康情報サイト「粉瘤(アテローム)」
公益社団法人日本形成外科学会「粉瘤(アテローム・表皮嚢腫)」
厚生労働省「外科手術の保険点数について」

