両親の愛で目が覚める
悩みながら自宅に戻ると、両親がたまたま私の家を訪ねてきたところでした。私の状況を話すと、母は目を真っ赤にして泣いていました。
「由美子…ごめんね。お母さんたちがもっと早く、哲司くんから引き離すべきだった」
父は私の手を優しく握り、力強い声で言ってくれました。
「結婚式の手配がもう済んでいるなんて関係ない。中止にしよう。招待した皆さんには俺と母さんで連絡してもいい」
「そうよ。招待客を裏切ることなんかより、あなた自身の幸せになる道を裏切ってはダメ。あなたはあの人といるべきじゃない」
両親の温もりと強い気持ちに包まれながら、私は決意しました。もう、この結婚生活には終止符を打たなくてはいけないと。
あとがき:聞こえない世界と、両親の温もり
由美子の心と身体が限界を迎えた回です。ストレスは身体的な症状となって現れ、彼女に「この結婚はもう無理だ」という最後の警告を発しました。命がけで守ろうとした「再構築」が、自分の命を蝕んでいる。その厳しい現実を、両親の深い愛情が受け止めてくれます。
ここで由美子は「ゲストや式場への体裁」ではなく「自分の心身の健康」を最優先する決断を下します。この温かい親子の絆が、由美子を地獄から引き上げ、次のステップへと進ませました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

