そらの誕生後、最初のお食い初めは、夫婦に相談なく義実家開催が決定。太一の交渉で主催権は守れたものの、義母の「膝が悪い」という理由で開催場所は変わらず。往復4時間かけて義実家へ行くことに―――。
大切にしたかった「お食い初め」
そして、そらは無事に生まれました。かわいくて、本当に宝物。産後はバタバタしますし、義母への連絡頻度も減りました。これで乱入も減るかな...なんて淡い期待を抱いていたんですが、それは甘すぎました。義母の「介入」は、新たなステージへと突入したのです。
そらのイベントごとは、全て義実家で行うことが、私たち夫婦に相談もなく、いつの間にか決まっていました。生後100日を迎え、いよいよ「お食い初め」の時期がやってきたときです。
「ねぇ、太一くん。お食い初め、どうする? お互いの両親を呼んでやろうか?」
私が太一くんに相談しようとすると、太一くんはスマホを見て、困った顔をしました。
「あー、それがさ...母さんからもう連絡が来てて。『お食い初めはうちでやるわよね』って...」
「えっ...? 何も相談してないのに...?」
私がショックを受けていると、太一くんはさらに申し訳なさそうに続けます。
主催は私たちでいたい
「しかもさ、『全部こっちで準備するから、あなたはお赤飯だけ持ってきてね』って」
私は、思わず声を上げてしまいました。
「え、ちょっと待ってよ。私たちの息子のお祝い事なのに、それじゃまるでお義母さんが主催じゃない」
「そうだよな...ごめん、母さんの勢いがすごくて...」
「せめて私たちに準備させてくれるように言ってよ!」
「わかった。俺から母さんに話す」
太一くんが義母に電話で交渉してくれた結果、なんとか準備は任せてもらうことになりました。しかし、場所については「義実家で」という主張を変えてくれません。
「 お父さんも私も膝が悪いから、うちにきてお祝いしてちょうだいね」
太一くんが何度説得しても「膝が悪い」という反論できない理由で押し切られてしまいました。
結局、開催場所は義実家に決定。私の親には事情を話し、別で成長をお祝いする場を設けることになりました。本来なら私の親にも、お食い初めの様子を見せてあげたかったのに。

