良好な関係には先住猫を優先させることが大切
理想的な組み合わせでも、新しく猫を迎え入れる際には、先住猫のフォローがとても大切です。
新入り猫の加入は、先住猫にとって、自分の守ってきたテリトリーに侵入してくることであり、ただでさえストレスフルな「事案」です。さらに、今まで独占していたはずの飼い主さんの愛情を奪われたと感じ、精神的に不安定になる場合もあります。
たとえば、飼い主さんが子猫をかかりっきりでお世話している間、先住猫はゴハンもスキンシップも後回し―そんな状況では、「なんだよ、ちくしょう。アイツが来たために、オレがこんな目に遭うなんて…」という心の不満が漏れてきます。
先住猫が「ぬぉわーん!」とやや低い声で鳴き始めたら、かなりストレスが溜まっているせいかもしれません。
多頭飼いでは、前提として、先住猫を優先させることが何よりも重要です。ゴハンもいちばん先に食べてもらい、甘えてきたらそのつど撫でるなど、先住猫の自尊心を満たす心遣いが欠かせません。
放っておかれた先住猫は、人間で言えば、弟や妹が生まれたことで、両親からの関心が薄れ、寂しい想いを抱える子供のような気持ちです。
今までと変わらず手厚くフォローし、安心感が育まれれば、先住猫も余裕を持って、新入り猫と仲良くなれます。
まとめ
猫の多頭飼いで理想的な年の差は、2~5歳ぐらいです。この程度の差であれば、体力的、精神年齢的にも隔たりが少なく、お互いに遊び相手としてもピッタリです。
逆に、気をつけたいのは、「シニア猫×子猫」です。遊び回りたがる子猫には、シニア猫もついていけません。むやみにストレスを与えることになるので、多頭飼いを検討中のみなさんは十分に注意するようにしましょう。

