
アメリカの文化としてなかなか根付かなかったハロウィンですが、ここ数年は10月31日の夕方、子どもたちが扮装して町を歩く姿が定着しました。イタリアは、翌日の11月1日が「諸聖人の祝日」でお休みになります。そのため、少しばかり羽目を外す大人たちの姿も見られます。
おばけやドラキュラの紛争をした子どもたちは、カボチャの形のバケツを持って、町のお店を回ります。英語では「トリック・オア・トリート!」ですが、イタリア語は「ドルチェット・オ・スケルツェット!」。「お菓子か、さもなくば、いたずらか!」みたいなノリで、韻を踏んだ発音は劇のようです。
お店の人たちも心得ていて、飴やチョコレートの大袋を用意して、子どもたちのバケツに入れていました。商売の邪魔になってしまうこともあるのですが、そこはのんきなイタリア。お客さんもイライラせずに、子どもたちを見守っているのが印象的でした。
町のお菓子屋さんに並ぶ商品も、ここ数年は充実してきました。蜘蛛の巣やおばけをかたどったお菓子が並び、それを売るおじさんは、血まみれの扮装です。子どもも大人も扮装してパーティーを楽しむのか、お菓子の売れ行きも上々のようです。


