アメリカ・サンフランシスコで暮らす犬と猫の姿が、“種を超えた友情”として多くの反響を集めています。文字通りいつもぴったり寄り添いあう2匹には、実は“ある特別な絆”がありました。
サンフランシスコで暮らすウェンディさんの家には、猫のバーニー(メス)と犬のジョーイ(メス)がいます。2匹は、ただの同居ペットではありません。まるで姉妹のように、いつも一緒に過ごす大親友です。
特に印象的なのは、猫のバーニーの行動です。バーニーはいつもジョーイのそばにぴったりとくっつき、なぜかじっと耳の動きを見つめています。ジョーイの耳がぴくりと動くと、バーニーの顔も同時に動きます。
なぜバーニーはこのような行動を取るのでしょうか?
バーニーの不思議な行動の意味
実は、バーニーは耳が聞こえません。
そして、ジョーイはそのことを理解し、サポートする役割を自ら担っているのです。外出や散歩のときには、ジョーイは周囲の音や気配を敏感に察知し、ほかの犬や自転車が近づいてこないかを常に気にかけます。
ジョーイはまるで補聴器のように、バーニーの“耳”として行動しているのです。
トラウマを乗り越え、永遠の家を見つけたジョーイ
ジョーイはもともと、グアテマラで保護された犬でした。
生後4カ月ほどの頃、路上で保護されたジョーイは、とても怖がりで神経質な子犬でした。現地では、子どもたちが野良犬に石を投げることも多く、ジョーイは特に子どもを強く恐れていたといいます。
ひどい疥癬(かいせん。皮ふの病気)で毛はほとんどなく、からだはやせ細り、病弱な状態でした。それでも、現地の保護団体による献身的なケアのおかげで、ジョーイは少しずつ健康を取り戻しました。
回復したジョーイは、アメリカのサンフランシスコ湾岸地域へと移送されました。そこで出会ったウェンディさんのおかげで、ジョーイはついに永遠の家を見つけたのです。
「ひとめ見た瞬間、ジョーイに心を奪われ、『この子だ』と感じた」と語るウェンディさん。いまではすっかり甘えん坊になったジョーイを、とても大切にしています。

