
イタリアの北東部にあるトリエステは、スロベニアと国境を接する町。かつてはオーストリア帝国の一部であり、有名なフランツ・ヨーゼフ1世の弟マクシミリアンが建てたミラマーレ城がある町として有名です。また日本の文学者、須賀敦子さんの名エッセイ『トリエステの坂道』から、その名を知っている人も多いと思います。
トリエステはミラマーレ城で有名ですが、もうひとつ、イタリア人ならば誰でも知っているトリエステ名物があります。それが「ボーラ(Bora)」と呼ばれる強風。アドリア海沿岸の町を襲うこの乾燥した強風、ときによっては大の大人でも立っていられないほどの威力を発揮します。
しかし、凪いでいるときのトリエステの海は静かで美しく、まるで絵のようです。海沿いにあるリヴィエラホテルからは、トリエステの海を臨みながら食事ができてとても優雅。夕刻ともなると、刻々と変わる海と空の色が感動的です。
ホテルの近くには、物理学の研究所(Istituto Officina dei Materiali)があり、学会の時期はイタリア国内外から多数の学者さんたちが集います。


