認知症を予防するため、「脳トレ」に励んでいる高齢者も少なくないと思います。しかし、独学でやって効果は出るものなのでしょうか。今回、介護福祉士の佐藤さんに、「脳トレをおこなう際の注意点」と「効果的にやるポイント」を伺いました。

監修介護福祉士:
佐藤 恵美(介護福祉士)
1976年生まれ、愛媛県出身。介護・福祉系ライターとして活動中。高校卒業後、販売や営業事務職を経験。30代後半から通信制の大学や専門学校で学びながら看護助手として勤務。夜勤もこなしつつ、介護福祉士、社会福祉士など複数の資格を取得。現在は老人保健施設で支援相談員として従事している。
編集部
高齢者の脳トレで注意する点はありますか?
佐藤さん
認知機能や身体機能をアセスメントし、その人のレベルに合ったものを用意しましょう。問題が難しいと拒否につながります。「自分はこんなこともできない」とネガティブな思いが生まれ、自尊心を傷つける恐れもあります。
編集部
脳トレの効果を高めるにはどうすればいいでしょうか?
佐藤さん
運動の要素を取り入れてみてください。指を動かしたり、歌に合わせて楽しく体を揺らしたりする、頭を使うだけに留まらない脳トレの提供が効果的です。ジグソーパズルもおすすめの脳トレです。一見静かな脳トレに思えますが、小さなピースを決まった場所にはめ込むため、手指の運動と脳への刺激になります。
編集部
効果的な脳トレの実施法を教えてください。
佐藤さん
脳トレはその時だけおこなえばいいというものではありません。日々ちょっとずつでも、楽しみながら続けるのが重要なポイントです。その人がどんなものに興味を持つのかをしっかりアセスメントし、楽しんで取り組んでもらえる脳トレを選ぶ必要があります。高齢者は疲労を感じやすく、同じことを長時間おこなうのが難しい場合があります。無理のないペースを保ち、楽しんで取り組むのが効果アップのコツです。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
佐藤さん
脳トレは、その人に合ったものを選んで取り組んでもらうのが一番です。難しい問題を解く必要はありません。ちょっとしたクイズやパズル、書字も立派な脳トレです。頭を使うことで脳が刺激され、認知機能の活性化につなげることができます。ネット上にも脳トレ用の材料はありますし、介護関連の雑誌にもよく特集が組まれています。脳トレは継続が大切です。まずは簡単なものから始めてみませんか。
※この記事はメディカルドックにて【高齢者におすすめの脳トレ8選! 認知症を予防する脳トレを介護福祉士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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