「甲状腺がん手術後」に起こりやすい”4つの合併症”とは?療養の注意点も医師が解説!

「甲状腺がん手術後」に起こりやすい”4つの合併症”とは?療養の注意点も医師が解説!

甲状腺がんの手術後の経過観察

甲状腺がん手術の合併症を予防し適切に対処するためには、手術後の経過観察を十分に行うことが大切です。
以下で経過観察の目的と頻度を解説します。

体調確認・再発の有無の確認が目的

がん手術後の経過観察は、治療後の体調や再発の有無を確認するのが目的です。
甲状腺がんのなかでも乳頭がんと濾胞がんは、10年または20年経過した後に再発する恐れがあるため、長期的な観察が必要となります。主に内視鏡検査・首の触診・画像検査が行われます。
患者さんの身体の状態や処方されているホルモン薬に応じて、検査内容や通院期間は変化するでしょう。

手術後1~2年間の経過観察頻度

手術後1~2年間の通院頻度は、1~3ヵ月ごとです。
がんの再発・転移は治療後3年以内に起こりやすく、特に手術後1~2年間は綿密な観察が必要です。
体調の変化に対処するためにも、医師の指示に従い検査を受けてください。

手術後2~3年間の経過観察頻度

手術後2~3年間は、6ヵ月ごとの通院となるのが一般的です。これ以降は体調に合わせてさらに期間が空き、1年に1回のペースでの通院となるでしょう。
ただし、通院頻度が減っても油断はできない状態のため、決められた経過観察頻度を守って再発・転移のリスクを抑えましょう。

甲状腺がんの手術後の療養の注意点

甲状腺がん手術後は早い段階から通常の生活に戻れるものの、再発や合併症を予防するには療養の仕方に注意する必要があります。
日常生活で気を付けたい3つのポイントを取り上げます。

規則正しい生活・バランスのよい食事

規則正しい生活は、手術後の体調の維持や回復を図るために重要です。
朝起きて日中は普段通り活動し、夜は遅くならないうちに就寝するように心がけましょう。
心身のストレスは体調を悪化させる恐れがあるため、十分な睡眠時間を取ってください。
また、バランスのよい食事を心がけていると胃腸の調子や排泄状態が整っていき、体力が回復していきます。
無理して食べようとはせず、体調やお腹の具合に合わせて食べられるものから食べるようにしましょう。

適度な運動

医師から運動の許可が出てからは、無理のないペースで適度な運動を行うのがおすすめです。
運動は手術や入院期間で落ちた体力を回復させるとともに、よい気分転換にもなります。簡単な家事や家の階段の昇り降りなど、日常的な動きから始めるのが有効です。
張り切りすぎて疲れないように、調子の悪いときにはしっかり休みましょう。

適度な飲酒・禁煙

甲状腺がんに限らず、過度な飲酒と喫煙はがんのリスク因子として知られています。
生存分析において、ハザード比と呼ばれる2つのグループ間でみられる死亡・疾病発生率の比を示す統計学上の指標があります。これは1を基準に1以上ならリスクが高い、1以下ならリスクが低いことを表す指標です。
例えば食道がんの場合、飲酒者は非飲酒者と比べてハザード比2.76、喫煙者は非喫煙者と比べてハザード比2.27という結果が出ています。
一方、甲状腺がんの場合は週に7杯以上の飲酒者はハザード比0.72、喫煙者はハザード比0.68と報告されています。
数値で見ると飲酒・喫煙が甲状腺がんにもたらす影響は大きくはないものの、飲酒・喫煙が合わさるとリスクが上昇しやすいため注意が必要です。
さらに、がん以外の生活習慣病にかかるリスクも避けられません。飲酒は適度に抑え、禁煙をして健康状態を保つよう心がけてください。

配信元: Medical DOC

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