「炎症性乳がんの前兆となる初期症状」はご存知ですか?原因についても医師が解説!

「炎症性乳がんの前兆となる初期症状」はご存知ですか?原因についても医師が解説!

炎症性乳がんのステージ別・生存率

炎症性乳がんは診断された段階で、すでに周囲に広がっている「局所進行乳がん(ステージ3以上)」に分類されます。

炎症性乳がん・ステージ3の生存率

全乳がんのステージ3の5年生存率は77.3%と報告されています。炎症性乳がんで遠隔転移がなければステージ3Bまたは3Cとなります。急速に進行するため、リンパ節(腋窩や鎖骨上など)への転移を伴うことが多いです。
検査ではマンモグラフィ、エコー、MRI、CT、PET-CTなどの画像診断と針生検を行います。ステージ3では完治を目指した集中的な治療(術前薬物療法、手術、放射線)が行われます。

炎症性乳がん・ステージ4の生存率

全乳がんのステージ4の5年生存率は38.6%と報告されています。ステージ4は乳房から離れた臓器(骨、肺、肝臓など)に転移している状態です。この段階では完治は難しくなりますが、薬物療法によってがんの進行を遅らせ、症状を和らげることを目指します。転移先によって痛み、咳、息苦しさ、食欲不振などの症状が現れます。

炎症性乳がんのステージ別・治療法

炎症性乳がん・ステージ3の治療法

まず、強力な抗がん剤(化学療法)を中心に薬物治療を開始します。がんのタイプにより抗HER2療法や免疫チェックポイント阻害薬を併用します。
約半年間の通院治療でがんが小さくなり、手術が可能と判断された場合、1〜2週間入院して「乳房全切除術」を行うのが一般的です。術後は再発を防ぐために放射線治療が必須となり、さらにホルモン療法などを継続します。

炎症性乳がん・ステージ4の治療法

生活の質(QOL)を保ちつつ、進行を抑えるための薬物治療が主となります。通院での治療が基本で、乳がんのタイプに合わせてホルモン療法、分子標的薬、化学療法などを組み合わせます。特定の遺伝子変異がある場合はPARP阻害薬も検討されます。また、痛みの緩和のために、転移部位への放射線治療を行うこともあります。

配信元: Medical DOC

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