日常の手軽な幸せがいつの間にか“依存”に?
1日めいっぱい働いた日に、お風呂上がりに、週末の深夜に……。気付けば冷凍庫を開けるのがルーティンになっていませんか? バニラ、チョコレート、ストロベリー、シャーベット、とバラエティー豊かな「アイス」は、毎日のご褒美タイムとして幸福感をもたらしてくれる一方で、睡眠の質に影響を与えると言われることもあります。これを機に、毎晩のアイスタイムについてちょっと立ち止まって考えてみましょう。
「今日はいつもより頑張って働いた」「大変な業務が山を越えた」そんな日は夜にちょっとしたご褒美で自分をねぎらいたくなるもの。そんなときにちょうどいいのがアイスです。ほどよいサイズ感と手頃な値段でハッピーな気持ちになれる点にハマって、気付けば“夜アイス”が習慣化してしまっている人も少なくないかもしれません。
ご褒美だったはずなのに、いつからか逆転して「今日はアイスを我慢しよう」という日がちらほら、などということに心当たりはないでしょうか。
特別なご褒美だったはずのアイスが日課になってしまっているなら、早めに習慣を見直してみた方がいいかもしれません。
ストレスがたまった日には、甘いものを食べて気持ちを発散させたくなる人も少なくないかもしれません。それは決しておかしいことではありません。ただ、そんなときに食べるアイスは、気分をリフレッシュしてくれたり満足感をもたらしてくれたりするので、ついクセになりやすいという“副次的な影響”も。
気づけば日々の疲れをアイスで癒やすのが当たり前の毎日になってしまっては、本来の目的から外れてしまいます。
それは必ずしも悪いわけではありませんが、次第にアイスを食べないことがストレスになってしまう恐れもあるので、ほかにもストレス発散できる方法を見つけておくのが良さそうです。
いざ食べたくなったときにないのはイヤだから……という理由で、冷凍庫には常にアイスが複数ある状態にしていませんか? もしかしたら「アイスのストックがないとちょっと不安」とまで感じている人もいるのでは。しかし、それはちょっと危険なサインかもしれません。
「アイスが家にあるから食べる」、そして「食べるからアイスがなくなりまた補充する」、というサイクルが止まらなくなっているのであれば、夜アイスのルーティンから抜け出せる日は来なさそうです。
日々の最大の喜びを夜のアイスに見いだしている――というほどの意気込みがあるのであればまだしも、アイスが食べたいというよりむしろアイスがないことが不安、物足りない、耐えられない、という心理状態になっていることも考えられます。
一度アイスのストックをゼロにして、リセットしてみてはいかがでしょうか。
疲れた日の夜に自分自身をねぎらうためにアイスを食べたり、ちょっとしたご褒美タイムとして楽しんだりするのは悪いことではありません。ただ、それがいつの間にか毎晩の欠かせないルーティンになっているのであれば、本当にアイスを食べたくて食べているわけではなく惰性で食べている可能性もあり得ます。それが行き過ぎると、アイスがないと不安、落ち着かないといった“依存状態”になる恐れも考えられます。
アイスに頼る前に、あらためて自分の気分や欲求を問い直してみるのもよいでしょう。本当にアイスを食べたいのか? それとも何か別の感情を埋めたいだけなのか? しばらくアイスを絶つことで、次に口にしたとき“あの頃の特別感”がまたよみがえってくるかもしれません。
(オダカシオリ)
