外歯瘻の治療
外歯瘻の治療では原因となっている歯の根尖性歯周炎の治療が必要です。必要に応じて、抗菌薬による治療や皮膚の残った穴の治療も行います。
根尖性歯周炎の治療
原因となっている歯の根尖性歯周炎の治療を行い、感染源を取り除きます。症状が重い場合や歯を残すことが難しい場合には抜歯を行うこともあります。また、歯の根の先端を外科的に切除する場合もあります。
抗菌薬治療
炎症が強く、発熱や強い痛みなどが出ている場合は、抗菌薬を使用することがあります。
瘻孔の処置
皮膚の穴が目立つ場合やなかなか治らない場合は、形成外科での処置が必要になることもあります。基本的に皮膚にできた穴は、原因の歯を治療すれば、多くの場合自然に閉じていきます。
外歯瘻になりやすい人・予防の方法
外歯瘻は重症のむし歯や歯周病から発症する病気です。そのため、正しい歯磨きの習慣がない方や定期的に歯科検診を受けていない方は注意が必要です。
また、過去に重度のむし歯や歯周病の治療を受けたことがある方もリスクが高くなります。さらに、糖尿病などの全身疾患がある方は、歯性感染症が生じやすく、重症化しやすい傾向があります。
外歯瘻を予防するためには、毎日の丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診が欠かせません。歯に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに歯科を受診しましょう。また、過去に神経を治療した歯がある場合は、定期的な経過観察を続けることをおすすめします。
顔や顎の下に原因不明の腫れや穴ができた場合は、外歯瘻が起きている可能性があります。異変に気づいたらできるだけ早めに歯科を受診し、適切な治療を受けるようにしてください。
関連する病気
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皮膚瘻孔
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化膿性肉芽腫
辺縁性歯周炎
参考文献
J-Stage「外歯瘻の3例」
J-Stage「外歯瘻」
J-Stage「頬部良性腫瘍を思わせた外歯瘻の1例」

