透析アミロイドーシスの前兆や初期症状について
透析アミロイドーシスの主な症状は、手や肩、股関節、膝関節などの全身の関節の痛みや、手根管症候群による手指のしびれや痛み、脊髄が背骨とアミロイドが沈着した靭帯に圧迫されることによる腰や足びしびれ(脊柱管狭窄症)、指を曲げたり伸ばす動作がこわばったり難しくなる(ばね指)などが挙げられます。
とくに手根管症候群は透析アミロイドーシス患者に多く見られる症状であり、透析治療を受けている人で手の痛みやしびれが見られた場合には注意が必要です。
重症化すると正常組織の破壊が進み、骨の中に空洞(骨のう胞)ができます。
骨のう胞ができると骨が薄くなってもろくなり、骨折をきたしやすくなります。
とりわけ透析アミロイドーシスは大腿骨の頸部骨折をきたす場合が多いと言われています。大腿骨頸部骨折をきたした場合には治療が難しく、生活の質の低下や心理的喪失感につながりやすいため、骨折を防ぐことが重要です。
骨や関節以外にも、虚血性腸炎や心不全などの症状が見られることがあります。
全身の関節の痛みやしびれ、突然の腹痛とそれにともなった下痢、真っ赤な下血がみられた場合、息切れや足のむくみなどが目立つ場合は、できるだけ早めに主治医に相談しましょう。
透析アミロイドーシスの検査・診断
透析アミロイドーシスは症状をもとに診断を行いますが、変形性関節症や関節リウマチなどの類似した症状を示す疾患と鑑別する目的で画像検査(レントゲン検査、CT検査、MRI検査など)や血液検査、病理検査などが行われることがあります。
画像検査は、骨の内部に空洞や変形、アミロイドの沈着によって正常構造を圧迫している箇所の確認や、骨折部位や消化器の出血原因を探す目的で行われ、撮影する部位に応じて適切な撮影方法が選択されます。
血液検査は、炎症反応を確認する目的で血液中の白血球数やC反応性タンパク質(CRP)を測定し、関節リウマチや化膿性関節炎のような炎症性の疾患と透析アミロイドーシスを鑑別します。
病理組織診では、病変部分から採取した組織を特殊な液体で染めて顕微鏡で観察することによって病変にアミロイドが含まれているかを確認できます。

