薬剤性肺炎の前兆や初期症状について
薬剤性肺炎は、一般的な肺炎と似た症状から始まることが多いです。
初期症状として、乾性咳嗽(痰を伴わない乾いた咳)や、原因のはっきりしない発熱が挙げられます。倦怠感(体のだるさ)や息切れといった症状も初期から見られることがあります。ただし、人によっては自覚症状が現れないこともあります。
これらの症状が現れた際は、最近服用を開始した薬がないかを思い出すことが大切です。
症状が進行すると、息苦しさ(呼吸困難)が強くなり、日常生活に支障をきたす場合は入院治療が必要になるケースもあります。特に高齢者やもともと肺の持病のある方は重症化しやすい傾向にあります。重症例では、急速に呼吸状態が悪化し、人工呼吸器による治療が必要となることもあります。
薬剤性肺炎の検査・診断
薬剤性肺炎の診断では、医師による詳しい問診と使用中の薬剤の確認から始まります。
診断の決め手となるのは、薬剤の使用開始時期と症状の出現時期の関連性であり、お薬手帳の持参が推奨されます。
医師から処方された薬だけでなく、市販薬やサプリメントなども含めて確認します。原因と疑われる薬剤の使用中止後に症状が改善することも診断のヒントになります。
また、感染症や心臓病による肺水腫など、似たような症状を示す他の病気を除外し、肺を含めた全身状態の確認として画像検査や血液検査、専門的な検査が行われます。
画像検査
検査の中心となるのは、画像検査、特に胸部X線検査と胸部CTです。
胸部CTでは様々な陰影がみられます。同じ薬剤でも人によって異なるタイプの陰影がみられることもあり、専門医のもとで詳細な評価が必要となります。
血液検査
血液検査も重要な診断方法の一つです。肺の炎症を示す特殊な物質(KL-6やLDHなど)の数値が上昇していないかを確認します。アレルギー反応に関係する白血球の一種(好酸球)が増えているかどうかも調べ、値が通常よりも高くなっていると、薬剤性肺炎の可能性が高くなります。
気管支肺胞洗浄(BAL)
さらに詳しい検査が必要な場合には、気管支肺胞洗浄(BAL)という検査を行うことがあります。気管支鏡という細い管を使用して気管支に生理食塩水を流し込んで回収し、肺の炎症状態を詳しく調べる検査方法です。

