その咳、じつは“薬の副作用”かも? 「薬剤性肺炎」の症状と早期発見のポイントを医師が解説

その咳、じつは“薬の副作用”かも? 「薬剤性肺炎」の症状と早期発見のポイントを医師が解説

薬剤性肺炎の治療

薬剤性肺炎の治療は、症状の程度によって異なるアプローチが必要です。

アレルギー反応が原因の場合は比較的治りやすいですが、薬剤により直接的に肺の細胞が障害される場合は治療に時間がかかることがあります。

一部の症例では肺に永続的な変化が残ることもあるため、定期的な経過観察が重要です。

軽症の場合は、原因となった薬剤の使用を中止するだけで症状が改善するケースも多くあります。

薬剤の中止だけでは改善が見られない場合や、重症な場合には薬物療法や酸素療法などの治療が必要となります。

薬物療法

薬剤性肺炎の治療法としてステロイド薬が使用されます。

ステロイド薬には肺の炎症を抑える効果があり、内服や点滴で投与されます。

ステロイド薬による治療が効果的でない場合は、シクロフォスファミドやシクロスポリンAといった免疫を調整する薬を追加で使用することがあります。

これらの薬はステロイド薬と同じく炎症を抑える働きをしますが、作用の仕組みが異なり、特にステロイド薬だけでは効果が不十分な場合に補助的に使用されます。

酸素療法

症状が重症の場合には、呼吸を助けるための治療も必要となります。酸素吸入による治療が行われ、さらに重症な場合には人工呼吸器を使用する可能性もあります。これらの治療は、体内に十分な酸素を取り込めるようにするために重要です。

薬剤性肺炎になりやすい人、予防の方法

薬剤性肺炎は、特に60歳以上の高齢者や、間質性肺炎や肺線維症などの既存の肺疾患がある人に発症しやすいことが分かっています。抗がん剤や抗リウマチ薬、漢方薬やサプリメントなどを日常的に服用している人、複数の薬剤を併用している人も要注意です。
喫煙歴のある中高年の男性も、リスクが高まる傾向にあります。

新しい薬を使用する前には、必ず担当医に既往歴や服用中の薬剤について伝えることが重要です。薬の使用開始後は咳や息切れなどの症状に注意を払い、異常を感じたら速やかに医師に相談しましょう。

定期的に検査を受けること、またお薬手帳による服薬管理も、早期発見・対応に有効です。


関連する病気

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DiHS/DRESS


参考文献

厚生労働省重篤副作用疾患総合対策事業

厚生労働省重篤副作用疾患別対応マニュアル間質性肺炎

一般社団法人日本呼吸器学会薬剤性肺炎

日本呼吸器学会 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版/2018

今日の薬剤性肺障害の実際薬剤性肺障害の診断と治療/呼吸臨床/Vol.4/No12/2020

薬剤性肺疾患:診断と治療の進歩薬剤性肺障害の発生機序/日本内科学会雑誌/Vol.96/No.6/p17-21/2007

薬剤性肺疾患:診断と治療の進歩治療方針/日本内科学会雑誌/Vol.96/No.6/p82-88/2007

薬剤性肺障害に伴う間質性肺疾患/日本内科学会雑誌/Vol.111/No.6/p1106-1113/2022

配信元: Medical DOC

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