<宮崎県の郷土おせち>きんかん煮
きんかんは南九州の特産で、皮ごと食べることができる果実。つややかで鮮やかな黄色がおせち料理に彩りを添える。
【材料・4人分】
・きんかん・・・12個(約200g)
■A
└ 水・・・5カップ
└米ぬか・・・1カップ
■B
└ 水・・・約1/2カップ
└ 砂糖・・・40gくらい
【作り方】
1.きんかんは洗って一晩水につけておく。
2.鍋にAと1を入れ、弱い火でゆでる。きんかんが上に浮くので、木じゃくしで静かに混ぜながら、沸騰させないように火加減をし、やわらかくゆでる。2~3個皮が破れ始めたら火からおろして、そのまま冷まし、ざるに上げて水で洗い、水けをきる。
3.2のきんかんに縦に切り込みを入れて種を取る。
4.鍋に3を入れ、Bの水を注ぎ、上に砂糖をのせ、ふたをして弱火で煮る。きんかんのゆで加減で水の量を加減するとよい。静かに20分くらい煮て、別器に移して冷ます。
※ ※ ※
江上さんは「おせち料理にはリッチなハレの日の料理もあれば、ほっとする料理もあって、とてもすばらしい食文化だと改めて実感します。奥村先生が紹介した料理の中には、いくつか失われつつある料理法もあります。正月くらいは伝統料理を食べ、その地域ならではの食文化を守っていきたいですね」と言います。私たちも、ほかの地域のおせち料理に触れることで、日本の多彩な食文化に思いをはせてみましょう。
*ご当地おせちは、複数の都道府県で食べられるものもあれば、県内の全域で食べられるもの、県の一部地域に食べられるものまでさまざまあります。また料理名については、地域独自の名前を持つものもあります。
文=高梨奈々

