直腸がん以外の大腸がんの種類
「大腸がん」とは大腸を形成する結腸・直腸に発生するがんの総称です。直腸がん以外に5つのがんが大腸がんに含まれます。
それぞれどのような特徴を持つがんなのか、詳しく解説していきます。
上行結腸がん
盲腸から続き、右側腹部を上行する上行結腸にできるがんが上行結腸がんです。上行結腸を通る便はまだ液状で、出血しても排便までに時間がかかります。また、腸の内径が太いために便通異常が起こりにくいことから、大腸がんの中でも右側腹部にできるがんは特に自覚症状が表れにくいといえます。
慢性的な出血による貧血・腹部のしこり・全身倦怠感などの症状が発現してから、診断されることが多いのが特徴です。
横行結腸がん
上行結腸から左側へ渡る横行結腸にできるがんを横行結腸がんと呼びます。横行結腸でも便は固まりきっていない状態であり、進行しても症状が出にくく発見が遅れてしまいやすいです。
主に貧血・腹部のしこりといった症状がみられます。
下行結腸がん
横行結腸から続き、左側腹部を下降する下行結腸にできるがんが下行結腸がんです。上行結腸と比べて腸の内径が細いため、がんによってさらに狭くなると便が通過しにくくなり便通異常を起こしやすいです。
便秘・下痢が起こることから、時おり腹痛の症状がみられることもあるでしょう。血便によって発覚するケースが多いです。
S状結腸がん
結腸の末端部部分に位置し、下行結腸と直腸を結ぶS状にカーブした結腸にできるがんをS状結腸がんといいます。
下行結腸およびS状結腸では便が固まってくるため、がんが進行し腸管が完全に詰まってしまうと腸閉塞を起こしてしまいます。腸閉塞によってガスも出づらくなり、腹痛・嘔吐・腹部膨満感などの症状となって現れることもあるでしょう。
肛門がん
臀部の出口にある肛門(肛門管)に発生するがんが肛門がんです。大腸がんの中でも極めてまれな疾患ですが、個人差が著しい器官であることから多様な腫瘍が発生します。
主な症状は排便時の違和感・肛門の膨張です。痛み・血便が生じることもありますが、無症状の患者さんも見受けられます。注意したいのは、痔核(いぼ痔)と勘違いして放置してしまうことです。
早期診断が難しくすでに進行した状態で発見されるため、予後が不良となりやすい傾向にあります。痔核を繰り返している方は特に見落とさないようにしましょう。
直腸がんの初期症状についてよくある質問
ここまで直腸がんを見分ける症状についてご紹介しました。ここでは「直腸がんの初期症状」に関するよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
直腸がんはどうやってわかりますか?
中路 幸之助(医師)
排便した際に、トイレットペーパーに血が付着していたり便に血が混ざっていたりすることが判断の1つになります。しかし先述したとおり、直腸は消化吸収の働きがないため自覚症状は分かりにくく、排便による出血は痔と勘違いする場合があります。排便時の出血の有無は見過ごされる可能性が多いため、出血や血便がないかなどご自身で確認することが大切です。
直腸がんの検査はどのようなものがありますか?
中路 幸之助(医師)
直腸がん検査の多くは触診を行います。直腸がんの多くは肛門から指を入れて届く範囲で判別でき、しこりや異常の有無を確認します。また触診で判別しにくい場合は画像検査を行い、直腸がんの位置や肛門からの距離を判断するのです。

