顎骨嚢胞の治療
顎骨嚢胞の治療は、手術による嚢胞の除去が一般的です。
小さな嚢胞や中程度の大きさの嚢胞では、周りの健康な組織から嚢胞を丁寧に剥がして取り除きます。通常、局所麻酔で対応可能ですが、嚢胞が大きい場合や複雑な場合は、全身麻酔で行うこともあります。
手術後は、感染予防が重要になるため、抗生物質の服用や手術部位の洗浄が必要です。大きな嚢胞を取った後は、骨の中に空洞ができるため、その部分の感染予防がより重要となります。
顎骨嚢胞になりやすい人・予防の方法
顎骨嚢胞は、歯の健康状態が悪い方に発生しやすい傾向があります。むし歯や歯周病が進んでいる方、歯の根の部分に炎症が長く続いている方は、歯根嚢胞ができやすいです。
また、親知らずなど、顎の骨の中に埋まったままの歯がある方は、含歯性嚢胞ができる可能性があります。さらに、副鼻腔の手術を受けたことのある方は、何年も経ってから顎骨嚢胞ができることがあるため、注意が必要です。
予防のためには、定期的な歯科検診を受けることが大切です。歯に痛みや違和感を感じたときは、早めに歯科医院を受診しましょう。また、むし歯や歯周病をきちんと予防・治療することで、歯根嚢胞になるリスクを減らせます。
関連する病気
歯周病顎関節症口腔カンジダ症
蜂窩織炎顎骨骨髄炎
エナメル上皮腫口腔粘膜炎
埋状歯
上顎洞炎
参考文献
東京医科歯科大学「顎骨嚢胞・顎骨腫瘍」
慶応義塾大学病院「顎骨嚢胞」
日本口腔外科学会「嚢胞(のうほう)」
National Library of Medicine「Solitary bone cyst of the mandible: a case report and brief review of literature」

