「乳がんで使用する抗がん剤」の副作用はご存知ですか?治療期間も医師が解説!

「乳がんで使用する抗がん剤」の副作用はご存知ですか?治療期間も医師が解説!

抗がん剤以外の乳がんの治療法

乳がんの治療は手術療法、放射線療法、抗がん剤などの薬物療法を組み合わせて行います。薬物治療には抗がん剤以外にも、内分泌療法、抗HER2療法、免疫療法などがあります。乳がんの進行度やタイプによって治療の組み合わせはさまざまです。

手術療法<

乳がんの手術は乳がんの広がりの程度に合わせて、乳房部分切除または乳房全切除を行います。全切除を行う場合は、乳房再建を選択することができます。手術前に脇のリンパ節に転移が疑われない場合はセンチネルリンパ節生検という検査を同時に行います。リンパ節への転移が明らかな場合は、腋窩リンパ節郭清を行います。部分切除の場合は4日程度の入院、全切除の場合は1~2週間程度の入院が必要です。

放射線療法

放射線療法は通院の治療で行います。乳房部分切除を行った場合は、温存した乳房に放射線照射を行います。全切除であっても、リンパ節転移があった、しこりの大きさが大きい場合は再発予防のために胸部やリンパ節領域に放射線照射を行うことがあります。4~5週間、平日に連続して通院することが必要です。

内分泌療法

ホルモン受容体陽性乳がんでは術後の再発リスクを下げるために5~10年内分泌療法を行います。乳腺科に通院します。閉経前の方はタモキシフェンの内服と場合によってはLH-RHアゴニストという注射薬を使用します。閉経後の方はアロマターゼ阻害薬を内服することが多いです。リンパ節転移があり、再発リスクが高い場合は、アベマシクリブという飲み薬を2年間併用することがあります。

抗HER2療法

HER2陽性乳がんでは手術前後に計1年間の抗HER2療法を行います。手術前にはトラスツズマブやペルツズマブを抗がん剤と併用して行います。抗がん剤でがんが完全消失しなかった場合は、術後の抗HER2療法はトラスツズマブエムタンシンという薬に変更します。これらの治療は通院で行います。

免疫チェックポイント阻害薬

トリプルネガティブ乳がんでは抗がん剤と合わせて免疫チェックポイント阻害薬を使用することがあります。手術前後に合わせて1年間の投与を行います。しこりが2cmを超えるまたはリンパ節転移陽性の場合に使用されます。免疫に関連する副作用が出る可能性があり、十分に注意して治療を行いますが、通院での治療が可能です。

PARP阻害薬

BRCA1/2遺伝子の病的バリアントがあり、再発リスクが高いHER2陰性乳がんの場合にPARP阻害薬を使用します。手術前後の抗がん剤治療を終えた後に1年間の内服治療を行います。乳腺科に通院して治療を行います。

「乳がんの抗がん剤」についてよくある質問

ここまで乳がんの抗がん剤などを紹介しました。ここでは「乳がんの抗がん剤」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

乳がんはステージいくつで抗がん剤治療を行うのでしょうか?

山田 美紀 医師

どのステージで抗がん剤治療を行うかは乳がんのタイプによって異なります。ホルモン受容体陽性の場合は、ステージ3以上で抗がん剤を行いますが、ステージ1や2であっても再発リスクが高い場合は抗がん剤を行うことがあります。HER2陽性乳がんやトリプルネガティブ乳がんではステージ1であってもしこりが1cmを超えた場合、抗がん剤を行います。

乳がんの抗がん剤治療で一番きついのは何クール目なのでしょうか?

山田 美紀 医師

抗がん剤治療がつらいと感じるタイミングは個人差があります。だるさや吐き気は抗がん剤投与から2-3日目がピークのことが多いです。手足のしびれの副作用がある場合は、蓄積されるため、回数を重ねるごとに強く感じることがあります。

配信元: Medical DOC

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