嗅神経芽細胞腫の前兆や初期症状について
嗅神経芽細胞腫は、比較的ゆっくりと大きくなる腫瘍であり、初期では無症状のことが多いです。症状のはじまりは鼻づまりや鼻からの出血であることが多く、一般的に片側の鼻に生じます。腫瘍が大きくなると嗅覚が低下し、においがわかりづらくなることがあります。
これらの鼻症状は、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎、鼻茸(はなたけ)などの疾患でもしばしばみられる症状であるため、他の疾患との判別が難しい場合があります。
腫瘍がさらに広がって頭蓋内や眼窩までおよぶと、頭痛、眼球が前方に飛び出す(眼球突出)、物が二重に見える、などの症状があらわれることがあります。
嗅神経芽細胞腫の検査・診断
嗅神経芽細胞腫の診断では、症状だけでは他の鼻疾患(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻茸など)との区別がつきにくいことから、臨床症状だけで嗅神経芽細胞腫と診断することが難しい場合があります。症状や身体所見、画像検査、病理組織検査などを組み合わせることで、嗅神経芽細胞腫を診断します。
鼻づまりや繰り返す鼻血などの症状があり、嗅神経芽細胞腫が疑われる場合、細い内視鏡を使用して鼻腔の奥を観察します。嗅神経芽細胞腫の多くは鼻腔の上部に存在し、赤みを帯びた出血しやすいポリープ様の腫瘍として確認されます。診断の確定には、鼻の腫瘍の組織の一部を採取し、顕微鏡でがん細胞の有無を確認する病理組織検査が重要です。
さらに、腫瘍の正確な位置や大きさ、周囲の組織への広がりを確認し、転移の有無など嗅神経芽細胞腫の進行の程度を確認するために、CTやMRI、PET-CTなどの画像検査が行われます。

