愛情遮断症候群の前兆や初期症状について
愛情遮断症候群では、乳幼児期からの身体的な症状や行動上の問題がみられます。
身体的な症状としては、低身長、低体重、やせ、筋力低下などが挙げられます。これらの症状は、十分な食事が与えられない栄養障害による影響が大きいものの、成長ホルモンの分泌低下や他の内分泌異常も関与しているとされています。愛情遮断症候群では、成長ホルモンの分泌低下や他の内分泌異常をきたすことが明らかになっており、その結果、性別や年齢にもとづく標準的な身長や体重を下回ることが多くなっています。
行動面では、表情が乏しい、無関心、無気力といった特徴がみられる場合があります。一方で、かんしゃくを起こしたり、破壊的な行動がみられるケースもあります。
また、異常な食行動があらわれることもあり、過剰な食欲増進や盗み食い、ゴミをあさるような行動がみられることがあります。
このほか、適切な刺激が与えられていないことなどが原因で、知能や言語の発達に遅れがみられることも少なくありません。また、寝つきが悪い、夜泣きをするといった睡眠や、排泄の問題が生じることもあります。
愛情遮断症候群では、社会適応能力が低下することもあります。たとえば、小学生であっても集団行動ができなかったり、ルールを理解しているが従えなかったり、嫌な場面からすぐに逃げ出してしまうといった行動がみられる場合があります。乳幼児の場合にも同様の症状がみられるほか、特定の人間を独り占めしようとする行動がみられることがあります。
愛情遮断症候群の検査・診断
愛情遮断症候群の診断は、子どもの異常行動、成長や発達の遅れ、養育環境などの総合的な評価にもとづいて行われます。
愛情遮断症候群の兆候のひとつに、低身長や低体重があることから、成長曲線による評価も重要な判断材料となります。成長曲線とは、年齢ごとの身長と体重を記入したグラフで、成長の経過を確認することができます。
また、他の身体的な病気の可能性を除外するために、血液検査や画像検査が行われることもあります。

