魚の赤ちゃんに“心臓”を与えてみると…… 本能むき出しの姿に「たくましい」「びっくりです」

魚の赤ちゃんに“心臓”を与えてみると…… 本能むき出しの姿に「たくましい」「びっくりです」

 自宅前の水路で捕獲してから育てているライギョの赤ちゃんに“心臓”を捧げてみた様子が「すごいなあ」「良いですねぇ!」とYouTubeで話題です。動画は記事執筆時点で8万2000回以上再生されています。

 動画を投稿したのは、釣りや水生生物、アクアリウムについて発信しているYouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」のまつりさん。以前には、ジャンボタニシをさまざまな生き物に与えてみた様子が話題となりました。

 今回は自宅前の水路で捕獲し、育ててきたライギョの稚魚に心臓を捧げてみるようで……?

 捕獲したばかりのライギョは体の色が真っ黒で、オタマジャクシのような見た目をしていたそうです。しかし飼育を始めてから150日経過した現在では、もうすっかりライギョ本来の色や模様となってきていました。

 そんなライギョたちは現在、3つの水槽に分けて飼育しているとのこと。たくさんのライギョと掃除要員のコイが泳ぐ2つの水槽の他に、奇形なのか上あごが短くて下あごが上に突き出している個体と、かなりやせている個体の2匹が暮らしている水槽があるそうです。

 2匹のライギョについてはエサ食いが悪くならないよう、他の魚がエサを食べる様子を見せるために、エサ用として販売されていたメダカたちと混泳させています。ただ、それでもエサ食いが悪い上に警戒心が強く、水槽の前に立つだけでエサを食べなくなってしまうのだとか。そのため最も成長しているライギョと比べると、3分の1くらいのサイズしかありません。

 なお、ライギョは大量に卵を産む魚ですが、稚魚となって生き残り、大きく育つ個体はほんのわずかなのだといいます。この2匹は自然環境下では淘汰されてしまいそうな個体ですが、まつりさんは無事に育ったらどんな外見になるのか、とても気になっているそうですよ。

 ライギョの現状を報告した後は、日課であるエサやりを見せてくれます。まずは大型魚用の人工飼料を半分ほどに折り、小さくしてから与えました。しかし、ライギョたちの人工飼料に対する食いつきはあまり良くないのだといいます。

 飼育している魚のエサ食いが悪い場合、少しの期間絶食させて食いつきを良くする方法がよく用いられますが、肉食性で共食いをすることもあるライギョは少しエサを抜くと、他のライギョの体にかじりついてしまうことがあるのだとか。そのため丸1日など長時間の絶食には挑戦できていません。

 そんな話をしながら人工飼料を投入しましたが、ライトやカメラの存在を警戒しているのか、なかなか食いついてくれません。その後はなんとか食いついてくれましたが、ライギョの食べ残しを食べてもらうために入れてあるコイの方が、エサをたくさん食べているような気もしてきます。

 まつりさん宅では人工飼料の他に乾燥クリル(オキアミ)や乾燥テナガエビも与えていて、こちらは人工飼料よりも食いつきがいいとのこと。クリルは砕いたり潰したりと食べやすいように加工し、ふるいにかけてから与えているそうです。

 人工飼料に続いてクリルとテナガエビを与えてみると、ライギョたちは勢いよく食いつき始めました。まつりさんはエサに対する食いつきがいいこと、全て生餌でなくてもいいことから飼育がしやすく、大量のライギョがいる生活はとても楽しいと話します。

 しかし、エサの食べかすやフンなどで水が非常に汚れるため、少なくとも週2回は水換えをしているそうです。さらに他の水槽の水換えをする際、ついでに1~2割程度の水換えもしているのだとか。

 また、ライギョは複数の生体を同じ水槽に入れるとケンカが起きやすく、混泳が難しい傾向にあるそうです。しかし、この水槽にいるライギョたちは小さいころからずっと一緒であること、自分の縄張りを持てないことからケンカは起きづらいのだといいます。ただ、それでも小さな個体はヒレをかじられてしまうことがありました。

 夕食の時間です。まつりさんはライギョたちに心臓を捧げてみようと考えていました。ライギョたちに与える心臓はエサとしてさばいたコイから取り出したもの。焼き鳥でいうところのハツであり、かなり栄養価が高いと思われます。

 早速ハサミを使って心臓を一口サイズにカットし、水槽へと投入します。まず心臓本体ではなく、血の塊の部分をあげてみると……ライギョたちは最初こそ様子を見ているようなそぶりを見せていましたが、血のにおいにひかれて肉食のスイッチが入った様子。やがて心臓を落とした瞬間に、すごい勢いで食いついてくるようになりました。

 なお、まつりさんは「捕獲した外来生物はリリースしない主義」であり、捕獲した外来生物は全て持ち帰ってきて、飼育している生き物たちのエサとして活用しています。そして今回のコイのように、使える部分は心臓などの内臓に至るまで余すことなく利用しているそうです。

 ライギョたちは投入される心臓へ我先にと食いつき、あっという間に完食。ちょっぴり物足りなそうな様子を見せていたため、追加でクリルを与えることにしました。

 飼育を開始して150日経過したライギョたちはすくすく育ち、どんどん大きくなっています。しかし、まだまつりさんの手のひらより小さいサイズであり、この先さらに大きくなっていくことでしょう。

 そんなライギョたちは人工飼料とクリル・テナガエビの他にも、冷凍の小魚やエビの切り身なども食べているのだとか。今後も栄養の偏りがないように、さまざまなエサを食べさせていこうと思っているそうですよ。

 また、コイがあまりにもライギョたちのエサを食べてしまうことから、そろそろ水槽から出そうとも思っているとのこと。新たな掃除要員は誰がいいだろうか、ジャンボタニシか……とあれこれ考え、悩んでいる様子のまつりさんなのでした。

 この動画のコメント欄には「心臓にはさすがの食いつきですね! クリルもちょっと大きいかなと思ったのに、がっつり食いついていてたくましいですね」「すごいなぁ、愛情たっぷりスクスク育ってますねえ」「こんなに多くの子がここまで大きくなるなんてびっくりです」「どんどんお腹大きくなってくの面白い」「生き物、ひとつ残らず活用されてて、なおかつ、愛情もあり、すごいなぁ~」といった声が寄せられています。

 まつりさんは、飼育しているたくさんの生き物たちの様子をYouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」で公開中です。

動画提供:YouTubeチャンネル「真釣ちゃんねる」

配信元: ねとらぼ

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