犬の平均寿命は年々上昇傾向に

一昔前、犬は10歳を超えると長寿だと言われていました。しかし、2008年に行われた犬の平均寿命に関する調査では、平均寿命が13.2歳、そして最新の2024年の調査によると、平均寿命が14.2歳まで延びていることが明らかになりました。
犬の平均寿命は年々延びており、犬種によっては平均寿命15歳を超えてくる犬もいるほどです。今までの推移を見ると、今後も少しずつ犬の平均寿命は上昇していくものと思われます。
犬が『長寿になってきている』理由4選

なぜ犬たちが年々長寿化しているのでしょうか。考えられる主な理由を4つ解説します。
1.ドッグフードなど食事の改善
まずは犬の「食」の質が改善されたことが挙げられます。
昔は残飯を与えていたという驚きの時代もありましたが、現在の常識では、人間の残飯を与えてしまうと、塩分・糖分過多になったり、犬にとって有毒な成分が含まれている可能性があり危険だと周知されています。
ドッグフードも様々な種類が販売されていて、愛犬の体質や持病、年齢、犬種に合わせた栄養価のドッグフードを選べるようになりました。
このように、犬の食事が改善されたことで、犬の長寿化を後押ししていると考えられます。
2.動物医療の進化
犬が長寿化している大きな理由として、動物医療の進化は欠かせません。犬の医療も年々研究が進み、最近では通常の診療だけでなく、歯に特化した獣医師や行動療法士など、様々な分野に精通した獣医師が誕生しています。
また、犬の病気や健康に関する知識が飼い主の間でも周知されるようになり、飼い主側の犬の医学や健康に関する知識がアップデートされていることも理由の1つでしょう。
3.飼い主の意識向上
先ほど飼い主の知識がアップデートされているという話がありましたが、昔に比べると、飼い主の持つ知識量は圧倒的に豊富です。
犬のお世話やしつけ、習性や健康に関する知識など、飼い主がネットや獣医師、トレーナー、トリマーさんなど、いろいろな場所から入手できるようになりました。
また、昔以上に犬を家族の一員として強く考える傾向が広がっており、その意識の変化も飼い主の意識向上につながっていると考えられます。こうした意識向上が犬の健康を後押ししている面も大きいでしょう。
4.室内飼いによる感染症・事故リスクの減少
家庭犬の多くが室内飼いになったことも長寿化している大きな理由だと考えられています。
昔は屋外で犬を飼うことが当たり前だった時代もありましたが、現在は家の中で飼育することが推奨されています。
室内飼いによって感染症のリスクや脱走などによる事故リスクも減少し、寿命が伸びているのです。

