
監修医師:
山下 正勝(医師)
保有免許・資格
歯科医師
日本外科学会外科専門医
緩和ケア研修修了
JATEC(外傷初期診療ガイドライン)コース修了
NST医師・歯科医師教育セミナー修了
嚥下機能評価研修修了
口腔底蜂窩織炎の概要
口腔底蜂窩織炎(こうくうていほうかしきえん)は、舌の下にある「口腔底」に起こる重い細菌感染症です。
口腔底蜂窩織炎では炎症が急速に広がり、治療が遅れると、首の深い部分まで感染が広がったり、のどが腫れて窒息や気道閉塞が起こったりと、生命に関わる重篤な状態になる恐れがあります。そのため、早期発見と早期治療が非常に重要です。
とくに高齢者の方や糖尿病などの持病がある方は症状が重くなりやすいため、すぐに医療機関を受診する必要があります。

口腔底蜂窩織炎の原因
口腔底蜂窩織炎は、さまざまな部位の感染によって引き起こされます。歯、唾液腺、のどなどの感染が主な原因となりますが、感染が広がるメカニズムは異なります。
歯の感染症
口腔底蜂窩織炎の最も一般的な原因は、歯の感染症です。下顎の奥歯に生じた重度のむし歯や歯周病からの感染が多く見られます。これは、下顎の奥歯の根が口腔底に近い場所にあるためです。
唾液腺の感染症
唾液腺の感染症も重要な原因の一つです。唾石症(だせきしょう)という唾液腺の中に石ができる病気により、唾液の流れが悪くなったり、細菌が唾液腺の管を逆流したりすることで感染が起こることがあります。唾液が正常に流れなくなると、細菌が増えやすくなり、周りの組織に感染が広がっていくことで口腔底蜂窩織炎が生じます。
のどの感染症
のどの感染症から広がることもあります。風邪や扁桃腺炎などで首のリンパ節に炎症が起きた場合、口の底に感染が広がることがあります。
また、歯の治療や口の中の手術の後に起こることもあります。特に免疫力が低下している方では、重篤な症状が生じる可能性が高くなります。

