草なぎ剛“樹”、一本気な性格で向き合い続ける遺品整理の仕事と大人の恋<終幕のロンド 最終回>

草なぎ剛“樹”、一本気な性格で向き合い続ける遺品整理の仕事と大人の恋<終幕のロンド 最終回>

真琴(中村ゆり)からの電話で開口一番「大丈夫ですか?」と声がそろった樹(草なぎ剛)
真琴(中村ゆり)からの電話で開口一番「大丈夫ですか?」と声がそろった樹(草なぎ剛) / (C)カンテレ

草なぎ剛が主演を務めるドラマ「終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第11話が12月22日に放送された。樹(草なぎ)の大人の恋により窮地に陥る展開。切なさもあったが、最後は希望と、仕事への強い思いが心に残る最終回となった。(以下、ネタバレを含みます)

■遺品を通して家族や人生を向き合うヒューマンドラマ

本作は、妻を亡くし、シングルファーザーとして生きる鳥飼樹(草なぎ)が、遺品整理会社「Heaven’s messenger」の仲間たちとともに、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添っていく、心温まるヒューマンドラマ。

遺品に刻まれた残された者へのメッセージを解き明かすほか、切ない大人の恋も描かれる。

手広く事業を展開する御厨ホールディングス次期社長の妻で絵本作家の真琴を中村ゆり、「Heaven’s messenger」の新人遺品整理人・久米ゆずはを八木莉可子、現場歴10年のベテラン遺品整理人・矢作海斗を塩野瑛久、「Heaven’s messenger」の社長・磯部豊春を中村雅俊、真琴を未婚で生んだ母で「Heaven’s messenger」に生前整理を依頼する鮎川こはるを風吹ジュンが演じる。

■関係が世間に明るみになり、窮地の樹と真琴は下田で過ごす

御厨ホールディングス新社長となった御厨彩芽(月城かなと)のリークにより、関係が表沙汰になってしまった樹と真琴。真琴が離婚していないことで、御厨ホールディングスが隠蔽していた自殺者の遺族による集団訴訟の原告側と被告側ということもあり、マスコミは禁断の愛だと騒ぎ立てる。

Heaven’s messengerにも影響が及び、心苦しくなった樹は、退職届を提出。集団訴訟をまとめるフリーライターの波多野(古川雄大)も以前から忠告していたと樹に怒りをぶつける。実は、彩芽の策略で原告側の情報が洩れ、訴訟自体も窮地にあった。

息子のためにも、ほとぼりが冷めるまでと真琴が身を寄せていた、真琴の両親がかつて暮らした下田の家へと樹も向かった。

真琴、息子と過ごす、つかの間の幸せ。そんなとき、磯部から戻ってほしいと電話が入った。転職した海斗が、自分が店長として任された遺品整理会社の店舗が、御厨グループで出た自殺者の隠蔽工作を行う目的で買収されたと知り、磯部の元に駆け付けたのだ。

真琴に「必ずここに戻ってきます。待っていてください」と言い残し、樹は息子と東京に戻った。

■樹が利人と対峙、樹が大切にする「死者の尊厳」

そのころ、真琴の夫・利人(要潤)は、愛人だった静音(国仲涼子)が、自殺した磯部の息子の恋人だったことにがく然とする。「俺、けっこう本気だったんだが…」と言う利人に、「私も復讐のつもりだったけど…」と静音。利人は、「俺が社長になったら、二度と自殺者は出さない。隠ぺいもしない」として、土下座して、静音が持っている磯部の息子の遺品であるパソコンを渡してほしいと願った。

パソコンが静音から利人の手に渡ったと知った樹は、利人に会いに行く。その日は14人目の被害者の月命日で、利人は被害者が命を落とした現場で花を手向け、手を合わせていた。

パソコンは「彩芽や会社との交渉に使わせてもらう」と利人。自分が社長になれば、自殺者を出さず、万一のときは隠ぺいなどしないと利人は語るが、樹は憤りをぶつけた。

「では、今まで亡くなられた方はどうなるんです?死者の尊厳を踏みにじられたまま、なかったことにされていいんですか?」。

そのまま新体制になっても何も変わらない。樹は内部告発をするよう訴えた。無理だと返した利人は、驚くことに樹を御厨ホールディングスの遺品整理部門にスカウトしようとする。

樹は毅然と断ったばかりか、「触るな…。この10年間、死者の尊厳を踏みにじってきた、あなた方の、その汚い手で、神聖な遺品整理人の仕事に触らないでください!」と怒りを口にした。

草なぎの迫真の演技とともに、遺品整理に対する思いのこもった言葉が胸を打つ。

■樹と真琴の大人の恋の結末

相容れない樹と利人。別れ際、樹は「私たち遺品整理人の仕事は、故人様の思いを受け止め、生きた証をご遺族様にお届けする最後のとりでです。私たちはこの仕事に誇りを持っています」と力強く語り、利人に御厨グループ遺品整理会社の自殺隠蔽に関する社外秘文書を渡した。

樹の強い思いは利人を動かした。内部告発をした利人が新たな社長に就任する。

一方、真琴は樹との別れを選んだ。切なくも、お互いに幸せだったことは確かだった。

ラストは、樹の息子が小学生から前髪のセットを大事にする思春期を迎えたころの年代に成長している姿から分かる数年後。樹は磯部の会社に復帰して、変わらず故人、そしてご遺族に寄り添っていた。「やっぱり鳥飼さんは、どう転んでも鳥飼さんなんだよね」という磯部の言葉に、樹の一本気な生きざまが現れていた。

そしていつも真琴と会っていた公園で、離婚が成立し、新たな絵本を出版した真琴と再会するというところで幕は閉じた。

SNSには「やはり草なぎさんの演技はすばらしい」「剛くんの怒りの演技はさすが」「鳥飼さんの言葉や表情に心揺さぶられた」「利人vs樹の屋上シーン、よかった」「御厨利人の心の中が動いたのを確かに見た気がした」「最後、鳥飼さんと真琴さんが向かい合ってニコニコなの素敵だったわ」といった反響があった。

※草なぎ剛の「なぎ」は、「弓へんに前の旧字体その下に刀」が正式表記

◆文=ザテレビジョンドラマ部



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