軟産道強靭の治療
軟産道強靭に対する治療は物理的方法と薬物的方法の2つに分けられます。
物理的な治療方法では、医師が手や専門の器具を使用して、子宮頸部を徐々に広げます。
これらの治療は医師による熟練された高い技術を要するほか、破水や出血、感染を引き起こす可能性もあるため、母体や胎児の状態を十分に観察しながら慎重に進めていくことが求められます。
薬物的方法では、子宮頚部を柔らかくする薬や子宮の筋肉の緊張をやわらげる薬など、さまざまな薬剤の使用を検討しながら実施します。
どの治療方法が適しているか、母体や胎児の状態などを総合的に判断して決定します。
軟産道強靭の状態が改善されない場合や、母体と胎児の健康状態を優先する必要がある場合には、会陰切開や帝王切開を選択することもあります。
軟産道強靭になりやすい人・予防の方法
軟産道強靭になりやすい人は、高齢で初めて出産する人や子宮頸部に器質的な問題がある人、子宮頸部の成熟が未熟な人です。
初産の年齢が高いと、加齢によって軟産道の組織の弾力性や柔軟性が低下し硬くなる可能性があります。また、子宮頚管の手術や処置を受けたことによる瘢痕がある人や、腫瘍があるといった器質的な問題を抱えている人も軟産道強靭になりやすいといえます。
ほかにも過度なストレスや不安を抱えている場合、子宮頚管周囲の筋肉がけいれんを起こし、軟産道強靭を招く場合もあります。
加齢や器質的な問題、機能的な問題に対して、妊婦自身で備えることは難しいこともあることでしょう。
妊婦が自身でおこなえる予防の方法としては、十分な休息を取りリラックスできる時間を確保して、過度なストレスや不安をなるべく軽減するように努めましょう。
不安を感じる際は家族や友人など周囲の人に話を聞いてもらったり、主治医や助産師、看護師に相談したりすることをおすすめします。
関連する病気
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子宮頸部浮腫
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参考文献
秋田大学大学院医学系研究科「産科で重要なスコア」
杏林社日産婦誌61巻10号「D.産科疾患の診断・治療・管理」
斎藤良治他「軟産道強靭の臨床」

