皮膚結核の前兆や初期症状について
結核菌へ感染していることや他の結核を発症していることが、皮膚結核の前兆となり得ます。傷口などから結核菌が直接入るようなまれなケースでは、前兆を知ることは難しいでしょう。皮膚結核を発症すると、病態によって以下のような症状がみられます。
皮膚腺病
薄い赤色をした痛みのないしこりができます。しこりは特に首に多く認め、次第に柔らかくなって皮膚に穴が開き、膿が出ることがあります。
尋常性狼瘡
顔や首、前腕に小さく盛り上がった赤い丘疹ができます。丘疹は通常体の片側に一個のみ認めますが、複数できるケースもあります。次第に丘疹同士がくっついて「紅斑」と呼ばれる広い範囲になり、紅斑の表面は皮が剥けて痕が残ります。
硬結性紅斑
膝から下1/3の範囲に赤黒く盛り上がった紅斑やしこりができます。特に中高年の女性に生じやすく、基礎疾患として足の静脈が障害されて血流に異常が生じる「慢性静脈不全」や肥満を伴っていることが多いといわれています。
皮膚疣状結核
手足やお尻の皮膚に硬く小さいしこりが数個できます。しこりは次第にくっついて範囲が広くなり、その周囲は赤いイボ状の病変を形成します。
丘疹壊疽性結核疹
両肘の内側や手足の裏側に1cm大ほどの赤黒い丘疹ができます。丘疹は次第に膿を持つようになり、痕を残しながら一度治癒しますが、同じような丘疹が次々と発生します。
陰茎結核疹
陰茎や亀頭部に痛みを伴う潰瘍が発生します。
腺病性苔癬
体の中心や手足などに数mm大の丘疹ができます。丘疹はいろんなところに散らばってできるほか、丘疹同士が集まって大きな範囲になることもあります。
皮膚結核の検査・診断
皮膚結核の検査では、血液検査やツベルクリン反応検査、病理組織学的検査などがおこなわれます。
血液検査では、一般的な検査項目のほか、体内の炎症反応の程度などを調べます。
ツベルクリン反応検査は、結核菌による感染の有無を調べる検査です。感染している場合、結核菌が反応する薬剤を注射で投与すると、注射部位に赤みや腫れなどのアレルギー反応がみられます。
病理診断は、患部の皮膚を一部採取して細胞の状態を顕微鏡で調べる検査です。皮膚の状態を確認するほか、他の疾患と鑑別するためにおこなわれます。
このほか、効果の期待できる薬剤を選択するために、患部から細菌を採取して培養するなどし、原因菌の明確な種類を特定する「薬剤耐性菌検査」がおこなわれることもあります

