眼球破裂とは、スポーツの事故や交通事故などが理由で、誰しも起こりうる病気です。大変身近なものであるため、非常に恐ろしい症状です。
万が一該当する症状が起きているのであれば、医療機関にかかる必要があります。そのため、正しい症状や原因などの情報を備えておく必要があるでしょう。
本記事では、眼球破裂の症状についてご紹介します。
※この記事はメディカルドックにて『「眼球破裂」って治るの?失明や後遺症についても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
春日 武史(医師)
練馬光が丘病院総合救急診療科集中治療部門
眼球破裂の原因と症状

眼球破裂とはどのような状態でしょうか?
眼球破裂とは、なんらかの強い衝撃の結果、角膜などが破裂してしまった状態のことを表します。このような角膜の破裂は、衝撃を浴びて壊れてしまったり、傷を負ってしまったりして生じることがほとんどです。破裂してしまった状態は、眼球の中にある硝子体などの器官やブドウ膜などが露出しているので、大変危険な状態です。
眼球破裂の症状を教えてください。
この病気の症状としては、次のようなものが挙げられます。
視力低下
充血
痛み・腫れ
交換性眼炎
視力低下・充血・痛み・腫れといった症状は、眼球破裂が起きた直後から発生する可能性のある症状です。これは、角膜や硝子体などの各種器官が露出しているために発生します。また、眼球破裂を起こした場合、それ以後刺激に弱くなることも主な症状の1つです。これは、眼圧が下がることで、眼の表面が柔らかくなってしまうためです。さらに、眼球破裂が起きていない方の眼にも、交換性眼炎という症状が発生する場合があります。これは、炎症・視力障害のことです。
眼球破裂は何が原因で起こりますか?
病気の原因は、主に次のようなものが挙げられます。
スポーツ競技
交通事故
けんか
スポーツ競技の中でも代表的な原因が、ボール・バットなどが衝突するという競技中の事故です。眼球に、これらのものが当たると非常に強い力が加わることとなります。その結果、眼球破裂を引き起こすのです。
また、交通事故やけんかも強い力が加わる代表的な例です。激しい力が加わるようなケースは、眼球破裂の危険があります。通常、眼球は結膜・強膜・脈絡膜という丈夫な膜で構成されています。しかし、過度な力には耐えられるようにはできていません。強い力が加わることで、壊されてしまうのです。
事故などの外傷以外でも起こることがあるのですね。
眼球破裂は、事故などの外傷以外でも生じる可能性があります。先述したような交通事故やスポーツ競技において加わる力のことを直接外力といいます。眼球破裂が起きるのは、これら直接外力によるものだけではなく、ガス爆発・爆弾の爆風といった間接外力によるケースもあるのです。直接外力のように、眼球に接触がないため、本人には何が起こったかわからず眼球破裂が起こっているケースがあります。
眼球破裂を引き起こすと失明するのでしょうか?
眼球破裂は、失明のリスクのある病気です。重度の場合は眼球の構造が壊れている可能性があります。ブドウ膜・硝子体といった組織が穿孔創から露出しているような重度の場合、早急な手術が必要です。しかし、手術が遅れると失明のリスクが非常に高くなります。
編集部まとめ

眼球破裂は、視力低下や失明などのリスクがある恐ろしい症状です。そのため、自己判断で治療を決めるのではなく、すぐに診察を受けましょう。
夜間の場合は、救急車を呼んで早急に治療してもらうことが必要です。また、後遺症が残る可能性が高いため、感染症などの予防に努める必要があります。
正しい情報を身につけて、迅速に正しく判断できるようになりましょう。
修正内容
眼球破裂の場合、動くことも出来ない痛みがあるため、ほぼ救急車で搬送されます。
そのまま放置するとか、軽度の場合には異物感のみなどの表現は当てはまらないと考えます。
よって放置項目・放置に関する記載は削除してください。
参考文献
眼球破裂|Medical Note
まぶたと眼球の裂傷|MSDマニュアル
眼科の救急|広島県医師会

