「子宮内膜症の主な症状」はご存知ですか?進行すると現れる症状も解説!

「子宮内膜症の主な症状」はご存知ですか?進行すると現れる症状も解説!

子宮内膜症の早期治療のメリットと方法

子宮内膜症の早期治療のメリットと方法

子宮内膜症は早めに治療をした方がよいのですか?

はい。子宮内膜症と診断されたら、早期に治療を開始しましょう。
子宮内膜症は、月経が続く限り悪化する可能性がある病気です。治療せずに放置すると、痛みの悪化や、骨盤内の臓器の癒着などのリスクが高まります。
特に将来妊娠を希望する場合、不妊症を防ぐためにも、早期から適切な治療を受けることが大切です。

子宮内膜症の治療法を教えてください

子宮内膜症の治療の目的は、主に次の3点です。

生理痛などの痛みの緩和

不妊の改善

チョコレート嚢胞の感染や破裂、がん化の予防

子宮内膜症の治療は、大きく分けて薬物療法と手術療法の2つです。まず痛みに対しては、対症療法として、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる鎮痛薬が使用されます。鎮痛薬の効果が不十分である場合は、ホルモン療法が行われます。

ホルモン療法には、次のような薬が使用されます。

低用量エストロゲンプロゲスチン製剤(LEP製剤)

プロゲスチン製剤

GnRHアゴニスト

タナゾール

LEP製剤は、低用量ピルの一種です。LEP製剤にはエストロゲンとプロゲスチン(女性ホルモンの一つである、黄体ホルモンに似た成分)が含まれており、卵胞の発育や排卵を抑えることで、生理痛の軽減が期待できます。ただし、40歳以上の方の場合は、副作用として血栓症のリスクが高まるため、症状や副作用の状況をみながらほかの治療法への切り替えも検討されます。

プロゲスチン製剤は、排卵の抑制に加えて子宮内膜症の病巣へ直接作用し、病変の縮小や症状の改善が期待されるホルモン薬です。LEP製剤とことなり、エストロゲンが入っていないため、血栓症のリスクがありません。一方で、エストロゲンが減りすぎることで更年期障害のような症状が副作用として現れることがあります。

GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)は、脳の視床下部(ししょうかぶ)から分泌されるホルモンです。GnRHは、脳の下垂体(かすいたい)に作用し、卵巣を刺激するホルモンの分泌を促す働きをしています。GnRHアゴニストは、1ヶ月に1回の注射で脳下垂体からのホルモン分泌を抑え、卵巣からのエストロゲンの産生を低下させて症状を改善します。強力な薬ですが、連続では6ヶ月間しか使えないため、閉経間際の時期や手術の前の治療として使用します。

男性ホルモンの一種であるダナゾールも、エストロゲンの分泌を抑えます。ただし、副作用としてにきび、多毛、声の低下などの男性化症状が出る可能性があるため、低用量での使用が一般的です。

卵巣に大きなチョコレート嚢胞がある場合や、ホルモン治療で強い骨盤痛の改善がみられない場合には、手術療法が検討されます。現在主流となっているのは、お腹を大きく切らずに行える腹腔鏡下(ふくくうきょうか)手術です。嚢胞の摘出や癒着の剥離により、痛みの軽減が期待されます。この手術療法は不妊症にも効果があるとされています。妊娠を希望する場合は、卵巣の機能をできるだけ温存する方法(嚢胞のみの切除)が選ばれます。一方で、妊娠を希望しない場合や病状が重い場合には、卵巣や子宮の摘出も考慮されます。

このように、子宮内膜症の治療方法は多岐に渡るため、患者さんの年齢・病気の重症度・妊娠希望の有無などを考慮して、より適切な方法が選択されます。

参照:『(4)子宮内膜症への対応』(公益社団法人日本産婦人科医会)
参照:『子宮内膜症について』(東京女子医科大学)

子宮内膜症の治療中に気を付けることはありますか?

子宮内膜症の治療を受けている間は、次のような点に気を付けましょう。

治療を自己判断で中断しない

血栓症の症状に注意する

子宮内膜症の治療は、一般的に閉経まで続く長期的なものです。薬の服用中に、副作用や体調の変化を感じた場合は、自己判断で服用を中断するのではなく、まず医師に相談しましょう。
また、LEP製剤を飲んでいる場合、副作用として血栓症が報告されています。次のような症状があればすぐに医療機関を受診し、ホルモン治療中であることを伝えてください。

ふくらはぎの強い痛み・腫れ

息切れ・胸の痛み

参照:『子宮内膜症とは』(東大病院)

編集部まとめ

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子宮内膜症は、女性の身体と心に大きな影響を与える病気ですが、正しい知識を持ち、適切な治療を受けることで、症状の緩和や将来の妊娠の可能性を保つことができます。
「いつもの生理痛だから」と我慢するのではなく、少しでも違和感があれば受診してみましょう。自分の身体のサインに気付くことが、健康を守る第一歩です。

参考文献

『子宮内膜症とはどのような病気ですか?』(公益社団法人日本産婦人科学会)

『子宮内膜症』(一般社団法人日本内分泌学会)

『産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023』(公益社団法人日本産婦人科学会)

『卵巣チョコレート嚢胞とは?』(公益社団法人日本産婦人科学会)

『(4)子宮内膜症への対応』(公益社団法人日本産婦人科医会)

『子宮内膜症について』(東京女子医科大学)

『子宮内膜症とは』(東大病院)

『GnRHアゴニストについて』(一般社団法人日本がん・生殖医療学会)

配信元: Medical DOC

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