白血病裂孔がみられやすい急性骨髄性白血病の原因
白血病裂孔は、急性骨髄性白血病に特徴的な現象です。なぜ、白血病裂孔がみられるのかというと、急激に未熟な白血病細胞が無制限に増え、少数の正常な白血球細胞と未熟な白血病細胞という状態となるためです。中間段階の血球がみられない状態となるのは、急激に白血病細胞が増加することが原因ですが、急性骨髄性白血病はどのような原因が考えられるでしょうか。急性骨髄性白血病の多くは原因不明ですが、発症に影響する因子がいくつかわかっています。
放射線被ばく、抗がん剤などのがん治療歴
大量の放射線被ばくは急性骨髄性白血病の発症の原因となります。また、放射線治療についても同様に急性骨髄性白血病のリスクの上昇がみられます。がん治療では抗がん剤治療や放射線治療などが行われることが多いです。がん治療後に白血病を発症する方もおり、これを二次性白血病と言います。
ベンゼンなどの化学物質への曝露
ベンゼンへの曝露が急性骨髄性白血病の原因となる事も知られています。曝露後に急性骨髄性白血病を発症するまでの期間の中央値は10年と報告されています。職業などで有機溶剤を使用する場合には十分に取扱いに注意し、白血病の発症に気をつけなければなりません。
喫煙歴
タバコを吸う人は、さまざまながんのリスクが上昇することが分かっていますが、骨髄性白血病も喫煙者に多いです。たばこに含まれている発がん性物質が口の粘膜もしくは唾液に溶けて胃腸から吸収されると、血液中をめぐり骨髄に運ばれて、造血幹細胞の遺伝子を傷つけます。その結果、白血病につながる遺伝子の異常や染色体異常を引き起こし、白血病発症に関与すると考えられています。
急性骨髄性白血病の治療法
化学療法
急性骨髄性白血病の治療は、年齢や体の状態により治療法が選択されます。基本的な治療は、治癒を目指した強力な他剤を併用する化学療法です。複数の細胞障害性抗がん剤や分子標的薬を用いた薬物療法がおこなわれます。しかし、高齢者や臓器の障害がある場合には強力な治療を行うことが困難な場合があり、状態に合わせた治療が選択されます。
また、急性骨髄性白血病は遺伝子変異などから予後を分類し、これにより幹細胞移植も含めた最適な治療の選択が検討されます。
造血幹細胞移植
造血幹細胞移植は、白血病に対して完治を目指して行われる治療法です。移植前に大量の化学療法や全身放射線治療などの前処置を行った後に造血幹細胞が含まれる細胞液を点滴で注入します。移植後10日~2週間程度で白血球数が増加して無事に生着しているかを確認します。造血幹細胞移植は重い合併症を起こすこともあるため、適応を十分に検討しなければなりません。
急性骨髄性白血病の予後分類で、予後中間群や不良群に対しては寛解導入のための化学療法後に続いて同種造血幹細胞移植が推奨されています。また、再発・難治性の症例などでも適切な症例に同種造血幹細胞移植が行われることがすすめられます。予後分類での適応や再発・難治例の場合には、患者さんの病状を十分に把握し、移植を行うべきか検討されます。
ご自身の治療法については担当医に確認をしましょう。

