大手宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」で、ここ数年、クリスマス時期に大幅な配達遅延や、ピザが届かないというトラブルが相次いだ。苦い経験を重ねた同社が今年のクリスマスイブに向けて、どのような対策を講じたのか、取材した。雪辱を果たすことができるだろうか。
●「数時間後も届かない」「寒空の下100人近く行列」
ドミノ・ピザでは2024年のクリスマスイブ、宅配を頼んだピザが数時間経っても届かないという苦情が相次いだ。SNS上では、2〜3時間も届かなかったり、その日のうちに配達されなかったという声も上がった。
遅配トラブルはこの年に限らない。2022年のクリスマス・イブにも、大幅な遅延が発生し、全体の2割弱にあたる約180店舗で問題が起きたという。
このときもピザを受け取りにきた人が店舗前に大行列をつくり、「この寒空の下100人近く行列に」「数時間後も届かない」といった投稿がSNSに上がった。
いずれの年も、運営会社は、遅配やオペレーションの不備について謝罪し、作り直しや返金対応をするとしていた。
こうした苦い経過を踏まえ、ドミノ・ピザは、2025年のクリスマス時期に向けて対策を強化したという。
●事前決済を推進、予約数を見据えた運営へ
弁護士ドットコムニュースの取材に対して、ドミノ・ピザのPR事務局は次のように説明する。
同社は、2023年と2024年に「事前予約キャンペーン」を実施してきたが、今年はさらに、事前決済を条件に無料クーポンが当たる抽選キャンペーン「ドミノのXmas早トクキャンペーン」を12月1日から22日まで実施した。
「当日ご注文いただいた場合、混雑状況によってはご注文を承れない店舗もございます。事前にご予約をいただくことで、できる限り当日スムーズに商品をお受け取りいただくことが可能であり、店舗オペレーションの観点においてもご予約数を考慮した運営を行っております」(PR事務局)
事前予約や事前決済によって、注文数をある程度「見える化」させようという取り組みが肝となるようだ。
「さらに今年は地域によって天候が崩れる予報も出ておりますので、その点を考慮しているほか、過去のデータや傾向をもとに、各店舗の状況に応じた注文受付をより柔軟に調整できるよう、オーダーストップの自動制御システムの仕様変更をしております」(同)
万全の対策によってピザを頼んだ人々を笑顔にできるだろうか。

