思春期遅発症の前兆や初期症状について
思春期遅発症の前兆や初期症状は、女子の場合は乳房の発育や初経の発来がないことが、男子の場合は精巣の発達や陰茎の成長がみられないことなどが該当します。
身体的な成長の遅れは心理面へ影響を及ぼすことも少なくありません。同時代の人と身体つきが違うことで悩みを抱えることもあるでしょう。
思春期遅発症は身体的な成長をみるとともに、心理面への影響も大きいため、周囲のサポートが重要です。
思春期遅発症の検査・診断
思春期遅発症の診断は身体測定や各種検査、問診内容に基づいておこないます。必要に応じて血液検査や画像検査をおこなう場合もあります。
身体測定では身長や体重の測定に加えて、二次性徴の発達を評価できるTanner分類(タナーぶんるい)を使用します。
Tanner分類は、乳房の発育状態や陰毛の発生状態などを段階的に評価するものです。
問診では、家族歴や本人の既往歴、生活習慣などについて確認します。なかでも家族の二次性徴の発来時期や身長の伸び方などの情報は重要な診断材料です。
また、必要に応じて血液検査によって性ホルモンや成長ホルモン、甲状腺機能などに関する数値を調べ、内分泌系の状態を確認します。
疑わしい原因疾患について調べるために、染色体検査やMRI検査などをおこなう場合もあります。

